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14話 ページ14

*




「そのサービスショットすごくいらない……」

「全覚ファンには需要あるヨ」

「そんなファンいない……」


むしむしとイライラが募ってついタメ口をきいてしまう。
アスファルトの凹んだところに水溜まり。

それを避けながら天童先輩と一緒に歩く。
今日は最初から瀬見先輩がいない。
私のテンションが低いのもそのせいかもしれない。

天童先輩はウインクの練習だとか言って、ずっと私にウインクを飛ばしてくる。
たぶん、半分嫌がらせ。


「ほんと今日元気なくない?」

「まぁ、はい」

「体調?」

「……あれですあれ」

「アレって……」


ハッキリ言えといった表情から一変。
急に私から顔を背けた。
男子は大抵分からないのに、天童先輩わかったんだ。

変態か。
言わなくていいから助かったけども。

理由を知っても少し心配そうな表情。
意外と天童先輩って優しいのかもしれない。


「英太くんいないからかと思ったヨ」

「あ、それが1番の理由です」

「俺がいるからいいじゃん」

「自分を瀬見先輩と同価値と……」

「Aちゃんにとって英太くんってなんなの!?」


ため息混じりに言う私に、天童先輩が笑いながらそう言った。
なんなのって、運命の王子様としか。

これから始まる瀬見先輩との学園ドタバタラブストーリーに、天童先輩はいらない。

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時雨 彩(プロフ) - りんねむさん» コメントありがとうございます。リンゴの例えはちょうどリンゴを食べてたら思いつきまして笑そう言っていただけて嬉しい限りです。これからもよろしくお願いしますね! (2020年1月23日 21時) (レス) id: f6b47ef514 (このIDを非表示/違反報告)
りんねむ(プロフ) - 初コメ失礼します!林檎の例え話が凄い!!もう凄すぎて凄いとしか言えない!!思わずコメント欄来ちゃいました!!これからも更新頑張って下さい!陰ながら応援しておりますm(_ _)m (2020年1月23日 21時) (レス) id: 529938dd30 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:時雨彩 | 作者ホームページ:http:  
作成日時:2020年1月14日 21時

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