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虎「でも無下限の術式が出る確率なんて誰だって一緒なんだろ?相手がAさんでも問題ないじゃんか。」
『そうだね。そりゃそうだ。でも上や分家はどう思うかね。何処の馬の骨とも知れない女で薄いとは言え忌み嫌う禪院の血筋。血筋大好き御三家じゃ有り得ない事なんだよ。』
釘「私もずっとあんた達2人は結婚するもんだと思ってたわよ。でも自分がいざ呪術師になってみてわかった。上層部はクソの塊だし、御三家の血筋への執念は異常。そんな虎杖もわかってるでしょ。」
虎「そうだけど……」
宿「今も昔も厄介なものだな。」
パ「俺には関係ない話だと思ってたが、いざ自分の知り合いがそれに巻き込まれるといい気分じゃねぇな。」
『だって封印解かれてから1回も結婚の話してないし、貰った指輪もお互いしてないし。たまに総本家に行ってお見合い写真見比べながらいい子何人か見繕ってんじゃない?』
虎「そんなのあんまりだよ。Aさんの気持ちは?今までずっと五条先生の事想ってきたじゃん。」
悠二に肩を掴まれる。
虎「自分の気持ちを自分が蔑ろにしたらダメじゃん。」
『……そうね。でも、悟が決めた事ならそれでいいと思う。今度旅行行くんだけどね、その時が最後だと思ってるの。2人で居れる最後の時間だってね。』
私より悲しそうな顔をする悠二の頭を撫でた。
『ごめんね。心配掛けて。でも大丈夫だよ。私は悟が幸せなら幸せだよ。それに悟が死ぬ時最期に思い出してくれるのはきっと私だと思うから。』
虎「……」
『だからね、大丈夫。』
悠二達の複雑な表情を見て、笑っていた口元を緩めた。
『……本当は誰にも渡したくない。ずっと私の隣にいて欲しいよ。でもね、それが出来ない相手なの。私が恋をした人は。』
だからこの気持ちは大事にしまって宝物にしておこう。そう決めたのだ。
『あ、この話は悟には内緒ね。知られたら笑顔で祝福出来なくなっちゃう。』
虎「笑顔でなんかいる必要ない。五条先生はもっとAさんの事を大事にするべきだよ。こんなの、あんまりだ。」
『大事にしてくれてるよ。それはもう壊れ物を扱うくらい大切に想ってくれてる。だから最期に思い出してくれるの私だよって言いきれるの。』
完全に黙ってしまった悠二の肩をポンポンと叩いた。
『私はみんなが居れば幸せだから。悠二はそんな顔しないで、いつもみたいに笑ってて。』
悠二の沈んでしまった表情を引っ張り上げる様に頬をつまんだ。
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かな(プロフ) - 最高に面白かったです‼︎こんな素敵な夢小説を作ってくださりありがとうございます!今日から"親友の姉"読み始める予定です、読む前からとても楽しみです‼︎ (2022年10月30日 9時) (レス) @page48 id: a32747b1ee (このIDを非表示/違反報告)
おちゃきち(プロフ) - 裏も含め、最後までイッキ読みさせていただきました!『親友の姉』作品を読んでから、こちらの作品にも来たのですが、行動も心情も細かい所まで表現されていて、惹き込まれました。なんか、ずっと見てたい作品だなと、とても思いました…。これからも応援しています!! (2021年10月25日 14時) (レス) @page48 id: 78dc48b955 (このIDを非表示/違反報告)
希(プロフ) - 華渚さん» ぅおおぉおおぉ(( ズッシャァアアアアアアァ(スライディング受け取り) (2021年3月30日 8時) (レス) id: e45cad31e5 (このIDを非表示/違反報告)
華渚(プロフ) - 希さん» さぁこい!() (2021年3月30日 8時) (レス) id: c7e672e97b (このIDを非表示/違反報告)
希(プロフ) - 華渚さん» ありがとうございます!頂きます!(遠慮無さすぎ) (2021年3月30日 8時) (レス) id: e45cad31e5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:華渚 | 作成日時:2020年12月5日 19時