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ゆっくりとした手つきで私の髪を撫でている。
五「僕もAも互いに心配掛けたくなくて寝てない事もしんどい事も黙ってた。でもね、今回僕思ったんだ。恋人なんだから相手に心配ぐらいかけてもいいんじゃないかって。Aは僕の恋人なんだから、僕にいっぱい甘えて欲しいし心配させて欲しい。僕は男だから心配されるのは正直な所格好がつかないって思うけど、でもそれだけ僕の事を思ってくれてるって思うと嬉しいし心が満たされる。」
『うん、』
トクトクと脈打つ心臓の鼓動を抱き着いている悟の胸から感じながら悟から紡がれる言葉を聞いた。
五「心が満たされる瞬間はそれだけじゃないよ?でも、そういう僕を思ってしてくれるAからの心遣いって本当に嬉しいんだ。だから僕にもさせて欲しい。」
『ん、』
五「僕の言いたいことわかった?」
『わかった。』
五「次からはしんどい事隠さない?」
『うん。隠さない。』
五「体調の事だけじゃないよ?心身的な事全てだよ?」
『うん。わかってるよ。』
五「僕もしんどい時はちゃんと言うよ。それでAにちゃんと癒して貰う。ね?だから僕にも心配させて。」
『ふふ、変なお願いだね。』
五「だって、」
今まで諭す様な声色だったのが不貞腐れた様な声に変わった。私の口から体調が悪い事を知らせず他人から倒れたと聞き更に私が悟の寝不足に気付け無かったことを悔やんだからだ。自分だって私の体調の変化に気付けなかったのにどうして私が自分を責めるのだと遠回しに怒られ励まさた。
『ちゃんと教える。しんどい事も辛い事も嬉しい事も全部言う。』
五「僕もちゃんと言う。」
『うん。』
背中に腕を回して鼻を胸板に擦り付けた。
『恋人だから、心配掛けちゃダメだって思ってたよ。』
五「僕もそう思ってた。」
『?今までもそうしてきた?』
五「……どうしてそう思うの?」
『だって私はちゃんとした恋人悟が初めてだからあんまりよく分かってなかったって言うのもあるけど、悟はそんな事無いでしょ?』
五「あ〜〜、」
『今までどんな感じだったのかなって、』
出来れば参考にしたいって言う気持ちも無きにしも非ず。
五「うーん、引かれちゃうかも。」
『そんなことないよ。』
五「えー、」
『ねぇ、お願い。』
五「ん〜、教えてあげるけど、今は寝よ?」
『えぇー、』
五「僕もAとくっついたからだいぶ眠たいし、Aだって寝なきゃ良くならないよ。」
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かな(プロフ) - 最高に面白かったです‼︎こんな素敵な夢小説を作ってくださりありがとうございます!今日から"親友の姉"読み始める予定です、読む前からとても楽しみです‼︎ (2022年10月30日 9時) (レス) @page48 id: a32747b1ee (このIDを非表示/違反報告)
おちゃきち(プロフ) - 裏も含め、最後までイッキ読みさせていただきました!『親友の姉』作品を読んでから、こちらの作品にも来たのですが、行動も心情も細かい所まで表現されていて、惹き込まれました。なんか、ずっと見てたい作品だなと、とても思いました…。これからも応援しています!! (2021年10月25日 14時) (レス) @page48 id: 78dc48b955 (このIDを非表示/違反報告)
希(プロフ) - 華渚さん» ぅおおぉおおぉ(( ズッシャァアアアアアアァ(スライディング受け取り) (2021年3月30日 8時) (レス) id: e45cad31e5 (このIDを非表示/違反報告)
華渚(プロフ) - 希さん» さぁこい!() (2021年3月30日 8時) (レス) id: c7e672e97b (このIDを非表示/違反報告)
希(プロフ) - 華渚さん» ありがとうございます!頂きます!(遠慮無さすぎ) (2021年3月30日 8時) (レス) id: e45cad31e5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:華渚 | 作成日時:2020年12月5日 19時