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さすがに5度も出したからか私の中にあるモノはもう硬度も太さも無く、終わったんだ、と実感した。
五「あっつ、」
そう呟く悟のこめかみから垂れてきた汗が私の胸に落ちる。
『ん、』
五「はは、今ので感じるの?」
汗を拭い、前髪をかきあげてから、私の両腕を縛っていた帯を外した。
五「うで、痛くなってない?」
『ん、』
コクコクと頷いて肩にかかっているだけだった着流しを手繰り寄せて身体を隠した。
もう腰も立ちそうにないし、声もカスカスなのしか出ない。
五「……A、」
『ん?』
五「乱暴してごめん。」
『だ、いじょーぶ、』
五「明日、結納なのにこんなことしてごめんね。」
『それは、、ゴホッ』
五「大丈夫!?」
ちがう、と言おうとして咳き込んでしまった。悟に背中をさすられながら反転術式を回す。
喉の痛みも腰の鈍痛も和らいで、身体中に付けられた鬱血痕は少し残念だけど消えていった。
五「……反転術式使えるようになったんだね、」
『うん、』
五「……僕、もうお邪魔かな?」
『ううん、』
寝転ぶ私の隣に座り込む悟の腕を引いて、布団に引き込んだ。1人じゃ大きいと思っていたセミダブルの布団は2人には少し狭くて身体が密着する。
さっきより悟の体温を感じれて、本当に生きてる、夢じゃないと実感した。
『さとる、』
あのね、と今まであったことを話そうとした。
『あれ、』
話そうとしたけど、涙がポロポロと溢れてきて、言葉が中々紡げない。
『ごめ、すぐ、とめる、からっ』
両手で涙を拭っても間に合わないくらい溢れてきて、しまいには嗚咽が混じってきた。
『ひっ、う、ごめ、んっ、も、すこし…まっ、て?』
悟は何も言わずに私を抱き寄せて私の背中を撫でている。
五「……Aは、僕が1番好き?」
『ん''、』
悟の胸に顔を押し付けて背中に腕を回しながらいった。
『さ、とるじゃなきゃ、だめ、なの。』
五「……よかった、」
『ゆい、のも、うそ、だからっ、ほんと、には、しないっ、』
五「そう、なんだね。」
『あ、した、会場、一緒にきて?そしたら全部わかる、から、』
五「…うん、わかった。」
一生懸命言葉を紡いで、悟に伝えると、納得してくれたようで私を更にぎゅっと抱きしめて、私の頭頂部に顔を押し付けた。
『さとる、さとるっ、』
五「なぁに?A。」
『おかえり、なさいっ』
五「うん、ただいま。」
どちらともなくキスをして抱き合ったまま眠った。
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華渚(プロフ) - ましゅふわさん» 今復活した時の事書いてます!もうすぐ書き終わるのでもうしばしお待ちを!! (2020年11月15日 23時) (レス) id: 18351af9b9 (このIDを非表示/違反報告)
ましゅふわ - まさか五条先生復活うぅぅぅぅぅぅ!?まじビックリしました!!!それとイケメン!!!イケメン!!!(誰とは言わない)更新頑張って下さい!!! (2020年11月15日 22時) (レス) id: d8537287d4 (このIDを非表示/違反報告)
華渚(プロフ) - 蒼李さん» コメントありがとうございます!今から怒涛の追い上げです笑ちょっくら更新頑張ってまいります(`・ω・´)ゞ!! (2020年11月15日 22時) (レス) id: 18351af9b9 (このIDを非表示/違反報告)
蒼李(プロフ) - 初コメ失礼します。ふああああああああってなりました!!!!!!!!展開が展開が!!!と、読みながらうめいてしまいました。失礼しました。 (2020年11月15日 21時) (レス) id: 924852892b (このIDを非表示/違反報告)
華渚(プロフ) - 琉亜さん» いえいえ、むしろ教えていただきありがとうございました! (2020年11月15日 19時) (レス) id: c7e672e97b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:華渚 | 作成日時:2020年11月11日 22時