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『……なに、』
恵にライターを持ってる手を掴まれて止められた。
伏「……身体に悪いです。」
『さっきも聞いたよ。』
伏「みんな、心配してます。」
『大丈夫だって。』
伏「……タバコ吸わないと口寂しいくらい彼氏居ないんですか。」
『……乙女にそんなデリケートなこと聞いちゃだめだよ。』
伏「姉貴なので。」
『じゃあ姉貴に敬語使うの辞めなよ。』
伏「……これは癖なので。」
『ははは、』
乾いた笑いを起こして私はスルッと恵の手を退かした。
『……恵が一丁前に他人の心配かぁ。初めて会った時の尖ってたのが懐かしいな。』
伏「忘れてください。」
『やだね。』
恵の手から逃れたので日をつけようとすると恵から爆弾が投げ込まれた。
伏「俺じゃダメですか。」
『………は、?』
伏「俺じゃ五条先生の代わりになれませんか。口寂しいのを埋めるくらいは出来ます。」
『……代わりとかそんなんじゃないんだよ。恵、そういうのは面白半分で言っちゃダメだよ。そういうのは本当に大切な人とするんだよ。』
私の日頃の距離が近すぎたのかな。
伏「面白半分なんかで言ってません。」
そう言うと恵は両膝に両肘を置いて手のひらを合わせてその結合部分を顔に近付けた。
伏「俺の大切な人ならずっとAさんです。俺よりセンスもあって強くてでもどこかすぐ壊れてしまいそうで、儚げな尊敬出来る先輩です。だから五条先生と幸せそうなのを見ていて、それでいいと思ってました。」
『…』
恵の言葉を黙って聞く。今恵はどんな顔をしているのだろうか。手が邪魔で顔が見えない。
伏「でも今五条先生は戻ってくるかすらどうか分からない。Aさんの気持ちが五条先生にある事もわかってます。でもそんな辛そうな顔見てると、」
瞳がぎゅっと閉じられ言葉が詰まる。
『……恵が自責する必要ないよ。』
伏「……すみません、言うつもりなかったんです。」
『…ううん。私の方こそごめんね。恵に心配かけちゃった。大人なのに、大人気ないな。』
そんな辛そうな顔してたかな?
顔色悪いだけじゃなくて、辛そうな顔だもんな。
『…私は恵や棘、野薔薇達を本当に本当の弟妹のように思ってるの。実際真希真依とは姉妹だし。……きっと私の距離が近すぎたのかな。恵に尊敬と恋愛を勘違いさせちゃった。ごめんね。』
いつものように頭を撫でようとしてやめた。
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華渚(プロフ) - ましゅふわさん» 今復活した時の事書いてます!もうすぐ書き終わるのでもうしばしお待ちを!! (2020年11月15日 23時) (レス) id: 18351af9b9 (このIDを非表示/違反報告)
ましゅふわ - まさか五条先生復活うぅぅぅぅぅぅ!?まじビックリしました!!!それとイケメン!!!イケメン!!!(誰とは言わない)更新頑張って下さい!!! (2020年11月15日 22時) (レス) id: d8537287d4 (このIDを非表示/違反報告)
華渚(プロフ) - 蒼李さん» コメントありがとうございます!今から怒涛の追い上げです笑ちょっくら更新頑張ってまいります(`・ω・´)ゞ!! (2020年11月15日 22時) (レス) id: 18351af9b9 (このIDを非表示/違反報告)
蒼李(プロフ) - 初コメ失礼します。ふああああああああってなりました!!!!!!!!展開が展開が!!!と、読みながらうめいてしまいました。失礼しました。 (2020年11月15日 21時) (レス) id: 924852892b (このIDを非表示/違反報告)
華渚(プロフ) - 琉亜さん» いえいえ、むしろ教えていただきありがとうございました! (2020年11月15日 19時) (レス) id: c7e672e97b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:華渚 | 作成日時:2020年11月11日 22時