37 (Yside) ページ4
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「ホントに良かったの?」
今日は写真撮影でのロケ。
ホテルの一室を使用しての撮影で、控室も同じフロアの客室を使用することになった。
ミツと二人部屋の方が良いかと思い、ミツと部屋割りの交代しようかと提案したのだが、
「いつも通りで大丈夫だよ。他にもスタッフさんいるし。」
仕事とプライベートをきっちり分け、呼び名すら切り替える2人。
当然と言えば当然か…
太輔と二人、衣装に着替えて、待機している時だった。
ドンドン!ドンドンドン!!
激しくドアを叩く音。
急いで開けると
「ガヤさん!早く来て!ミツがっ!!!」
宮田が泣きそうな顔で、ドアの前に立っていた。
太輔と2人部屋を飛び出し、隣の部屋へ。
そこにはベッドに横になったミツと、ミツを心配そうに見つめる玉の姿があった。
「どうした!?」
「衣装に着替えてたら、急に倒れこんできて…」
騒ぎを聞きつけた千賀と二階堂も部屋に入って来て、ミツの姿を見て泣きそうになっている。
「ちょっと…眩暈がしただけ…。ごめんな。驚かせて……もう大丈夫。」
年下4人の動揺した姿にミツは気丈に振る舞い、泣いてしまった千賀の頭を撫でていた。
青ざめた顔。
きっと話すのも辛いはずだ。
「眩暈や貧血も症状の一つなんだ。しばらく横になってたら大丈夫だから。心配すんな。」
俺達に微笑んで見せた太輔は慣れたように、ベッドの脇に座るとミツの手を取った。
「無理すんな。まだクラクラしてんだろ?ここにいるから、少し寝ろ。」
太輔がミツの目に手を被せてやると、途端に安心したように表情を和らげたミツ。
「大丈夫…大丈夫だよ。」
と何度も呟きながら頭を撫でる太輔を、俺達はただ黙って見守ることしかできなかった。
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作者名:MISA | 作成日時:2014年6月3日 22時