テスト ページ8
「テストかー……!」
テスト当日。SHRまでの時間帯、最後まで教科書を読み粘る者や諦める者、夏休みの計画を立てて現実逃避をしている者など様々だ。
シンヤは昨夜相当頑張っていたらしく珍しく机にへばりつき唸っている。
「今回数学不安なんだよな、簡単だといいけど」
「うん。でもテスト終わったら夏休みだって考えれば」
「仕方ない。がんばるかー!」
起き上がりうおっと両腕を伸ばしたシンヤはふとシュンタの机の上にあるシャーペンに目をとめた。
テスト中は筆箱を出してはいけないのでシャーペンを2本以上置くのが基本である。シンヤは2本あるうちの、青色の方のシャーペンをひょいと手にした。
「これシュンタが普段から使ってるやつだよな」
「そうだけど?」とシュンタが答えるなりシンヤは自身の筆箱から赤色のシャーペンを取り出した。中学生の頃から愛用しているシンヤのお気に入りだ。
「な、テストの間だけシャーペン交換しよ。なんか頑張れる気がする」
「え」
「嫌ならいいけど」
「いや、全然嫌じゃない。交換する」
シュンタが答えるとシンヤはにっこりと笑い「サンキュー!」と青色のシャーペンを握った。
今こそ席が隣同士だけれど、テスト中は席を名簿順にする。名簿は苗字順なのでそうなると少しだけ席が離れてしまうのだ。
しかし、シャーペンを交換すれば頑張れるなんて。
.
ケイタ「リョウヤ、知ってた?あいつらあんなことしておきながら付き合ってないんだってよ」
リョウヤ「まじかありえね〜〜」
クラスメイト(お前らにもその台詞そっくりそのまま返したいわ)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ずずずん | 作成日時:2022年8月6日 19時