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「七海じゃーん！あれ、老けた？」
「はっ倒しますよ」
「お久しぶりです！先輩方！」
「灰原ー！久しぶりだねかわいいねぇ」
家入は五条のだる絡み具合に思わず顔を顰めてしまった。
八雲の絡み方はまだ理解出来た。
灰原は彼女にとってわんこのような存在なのだと、オアシスなのだと力弁されていたのが懐かしい。
ニコニコと笑い合う灰原と八雲は見ていて微笑ましいものであったが、他は違った。
「老けたなんて、本当に老けてたらどうするんだい？」
「確かに。悪いねナナミン！」
「…ハァ〜〜〜〜〜」
深くため息をついた七海の肩にお疲れ様と手を置いた。
五条、夏油の世話を頼む、という意味も込めて。
ギャンギャン騒ぐ彼らを他所に、クズ共はさっさと置いて行こうと八雲の手を引いて歩き出そうとしたが、生憎家入もここが雄英の何処で、生徒指導室が何処にあるのか分からなかった。
「アナタ達の事だからヒーロー科で目立っているのではと覗いたんですけどね…まさか
「七海結構ワクワクしてたよな」
「うるさい」
「え〜？そうなの七海ぃ？」
「うざいです」
「ヒーロー科に面白そうな子は居たかい？」
「…いえ、特に目立った人は」
七海は夏油の姿を捉え、視線を外して答えた。
無理もなかった。
七海にとって夏油は、かつては信用し信頼出来る先輩であったが(もちろん尊敬はしていない)、例の事件もあり、今ここに居る夏油を完全に信用し信頼することは出来なかった。
寧ろ、不信感の方が勝っていたのだ。
ただ、彼らを目にした時、灰原程までは行かないが、一世を風靡した先輩たちの姿に安心したのは事実であった。
一方の五条は後輩達との再会に盛り上がっていた。
そして、こんなことを言ったのだ。
「ヒーロー科ね…、よし、灰原。案内しろ」
「はい！」
灰原は元気よく返事をしてこっちです、と道案内を始めてしまった。
七海も勿論先程の放送を聞いていたし、他の三人も生徒指導室へ行くという用事を忘れてはいなかった。
けれども五条と灰原はずんずんと進んで行ってしまう。
「…どうしよう」
「五条のせいにすればいいっしょ」
「賛成だね」
そうして家入と夏油は彼らの後を付いて行った。
残された七海は困ったように笑う八雲の方を向いて、覚悟を決めた。
彼女なら、自分が唯一尊敬した彼女なら。
「八雲さん」
「ん？」
「夏油さんは、平気ですか」
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あお - 間の開け方とか言葉選びとかすごい良かったです！！ (2022年8月28日 20時) (
レス) @page18 id: c1da01ed72 (このIDを非表示/違反報告)
トマトまと(プロフ) - 呪術師側のイカれ具合とか、ヒーローに対する嫌悪とか、全て大好きです。 (2022年1月2日 15時) (レス) @page50 id: 1d9d2ab89b (このIDを非表示/違反報告)
あかし - あくまで私個人の感想です。書き方やオチ希望してる方がいますがこれは作者様の作品です。書き方も展開も終わり方も全て作者様の自由です。私はこのままの作品が好きですし、作者様の自由にして下さい。言葉選び、文脈全てが大人で素敵です。これからも応援しています。 (2021年8月7日 14時) (レス) id: 9951821a6a (このIDを非表示/違反報告)
天宮 - 誰が喋っているのか聞いてくれないとわかりません。 (2021年6月28日 8時) (レス) id: 453c097156 (このIDを非表示/違反報告)
天宮 - 誰が喋っているのか聞いてくれないとわかりません。 (2021年6月28日 8時) (レス) id: 453c097156 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ずんだもち | 作成日時：2021年2月11日 11時
