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「あ、あははは。僕は若者なので、そういったややこしい事は少しご勘弁いただけると、…あ〜〜ッごめんなさい！！すぐやります！！はい、すぐに！！ ……ウウ……」
「あの先生方、僕が若者だからってパシらせるんだよ！ 若いって言っても、僕も100歳近いんだよ！ あんまりだろう。あと、このように愚痴を言える同輩が少なかったのも辛いところだ。推薦と給与に釣られて来たけれど……やっぱり、研究室に戻ろうかな。トホホ……」
「自分で言うのも変だけど、十分しごかれてるよ。見込まれているからだって、思いたいけどなぁ〜〜……どうだろう。面白がられているだけかも」
「カエルぴょこぴょこみぴょこぴょこ 合わせてぴょこぴｪッ､ｷｭｫ」
「いや今日の僕も可愛いな？？？ 不安になってきた……自分のあまりの可愛さに」
「アラン先生のカウンセリングルームへようこそ〜〜。今日は、わざわざ予約を取ってくれてありがとう。お陰でお茶を美味しく淹れられたよ。ゆっくり座って。なんでもいいんだ。君のお話を、聞かせて欲しいな」
「それでは、君の謎を解明しよう。これは、君という最大の謎を解く好機と思うべきだよ。人生の目的は、未来の究明にある。……さあ、まずは与式を編み出そう。将来、君はどうなりたい？ そのためには、何が必要かな？」
「まずは、落ち着いて。ゆっくり、ゆっくり、息をするんだーーそう、そうして、肩の力を抜いて。君の内に眠る祈りを、切実な願いを聞かせて？」
「君たちは、もっと求めるべきだ。この学舎に選ばれた愛子として、しっかりと誇りを持って───────」
「劣等感。……僕に、一番相応しい“ことば”だ」
「本当に算術を愛しているやつは、教育者になんてならない。研究者になるんだ。問いを与えている、かの女王様は……僕たちの追求を独り占めしないと、耐えられない性格だからね。その独占欲に耐えられなかったやつが、君たちに女王様の世話係を押し付けていくんだよ。それが算術という学問だ」
「勉強なら、昔から得意なんだ。……得意って言ったって、同じくらい得意な周囲より好きではなかったから、一番を取るのは無理だったけどね」
「すなわち……僕は、選ばれるような者ではなかった。僕が教える君には、選ばれる人間になってほしいな。君自身や、他の先生や、皆に」
「今まで一番だと褒められたのは、……かわいい、ことくらいだ」
「───────まあ、そんなのは過去の話だ。もっと未来ある話をしよう！」
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