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「おやおや、許可が下りずに気分を害されてしまったのであれば申し訳ありません！こちらの融通が効かず、ご迷惑をおかけしてしまったこと……心から、お詫び申し上げます。しかし、不躾ですがこのお返事…こう取ることは出来ないでしょうか？＿＿『全てこちらの手の内、転がされる駒の感情など守る必要のないものである』、と」
「おや、煩かったですか？……これは失礼。少々物分かりの悪い虫が、悪所ではしゃいで居たので、つい。どうか、このことはご内密にしていただけると助かります。私のため、なんて…受け入れてはくれませんか？」
「ハハ！楽しそうなことをしていますね。私も入れていただけますか？……私、負け犬ってこの世で一番汚らしくて嫌いなんですの。痛いと喚く間も惜しんで消え去ってくださると助かりますわ」
「どうも喋りすぎるところがあるんだ、私には。知ってるって？ああそう、それは悪かった。……今日は君の話が聞きたい、なんて言ったら。らしく無いと、笑ってくれたりしないかな」
「言葉とは、すなわち…“餌”だろう。学問も立場も何もかも、文字がなければ得ることは叶わない。人には水が必要なように、生活には特別さが必要。私には幸いなことに、言葉を発することに対して十二分な適性があった。だから今幸いなことにここに居る…が、そうだな。何もない人間こそ、権力を求める。求めている。だけどもし、言葉が失われた芸術品でしかなくなったその時、文字に対する純粋な想いが、人々から…無くなってしまったら。その時が、終わりだろう」
「まあ、だからといって私がこの快進撃を止める理由にはならんがな！＿＿この天下を手中に納めたい！ その欲望を抑え切ることなど、人類の誰にも出来ないだろう。そのために、この組織に居る。そのために、“声”を上げるんだ」
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