第92話 なぜいる← ページ13
スタッ
「ここら辺からだよな...ってあの穴か?」
辺りを見渡すと、明らかに不自然にできた穴が地面に出来ていた。
......綾部君の落とし穴かな?
ヒョイッと覗き込んでみると落とし穴に落ちていたのは、数馬君だった。
え?????
「え、ちょっ....数馬君大丈夫!?」
数「Aさん!?アハハ....すみません。自分の不注意で落ちちゃいました」
行成現れた私にビックリしていたが、直ぐに苦笑いになって落ちた事を話してくれた。
「ビックリした....今上にあげるね」
落とし穴に私も入り、数馬君を抱っこする。
数「わっ...Aさん!?どうやって上るんですか!」
「どうって....普通に飛んでっ!!」
抱き上げてそのまま上に飛んで穴から出る。
数馬君をゆっくり下に下ろして、怪我がないか確認する。
「あちゃー....落ちた拍子に右足捻っちゃってるね」
数「やっぱり.....道理で痛いと思いました」
足袋を脱がすと、紫に腫れ上がっていた。
「このまま忍術学園に行っても暫くは松葉杖になっちゃうねぇ....」
数「うわぁ....そんなぁ....」
「....よし、数馬君、これから私がする事は絶対に内緒よ?」
数「へ?Aさん一体何を....」
「彼の者の傷を癒せ、術開・傷療安寧」
陰陽術の中で私が1番得意な治療術。
傷の具合によって大きく力を使う事もあるけど私の場合チートなのでこれくらいじゃ疲れない。
薄黄緑の光が数馬君の右足を優しく包んでいく。
光が消える頃には、数馬君の足は完全に治っていた。
「うん、これで大丈夫だと思うけど痛くなったら言って欲しいな.....ってこのチカラは化け物だから近付きたくないよね....」
数「そんな事無いです!!!!」
数馬君が私の言葉を遮る様にそう大きく言い放った
「....え?」
数「化け物なんかじゃないです。僕の怪我をAさんは治してくれたんです。そのチカラはとても優しいチカラですよ。
.....周りがどう言おうが関係ない、そのチカラは僕の怪我を治してくれた素晴らしくて優しいチカラです!」
「....っありがとう」
数馬君の優しい言葉に少し涙が出そうになりながらも、笑顔でお礼を言うと数馬君も笑い返してくれた。
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ゆいぺぺ(プロフ) - 更新楽しみにしています! (9月3日 1時) (レス) id: 5a7dd75047 (このIDを非表示/違反報告)
ムゥ(プロフ) - れなさん» もう本当にお待たせしましたー!!!! (2022年4月26日 18時) (レス) id: 00741aaf2c (このIDを非表示/違反報告)
ムゥ(プロフ) - Ashleeさん» お待たせしてしまい申し訳ないです...!更新致しました!!! (2022年4月26日 18時) (レス) id: 00741aaf2c (このIDを非表示/違反報告)
ムゥ(プロフ) - あいさん» この話が終わったら劇場版を書くつもりです〜!どうか気長にお待ちください〜!! (2022年4月26日 18時) (レス) @page15 id: 00741aaf2c (このIDを非表示/違反報告)
あい(プロフ) - 更新待ってました!! 嬉しいです!! また映画とかやって欲しいです、、もし無理でしたら構いません (2022年4月26日 18時) (レス) @page16 id: 4bcda9126d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ムゥ | 作成日時:2021年7月23日 12時