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さようなら ページ9

「亮太、―――・・」




夜は更けて屯所の修復作業にいそしんでいた隊士たちも寝静まった頃、微かに動く影。

その影はゆっくりと門に近づき――・・



「どこ行くんでィ」



聞きなれた声にピタリと足を止めた。

隣にいた亮太も同じように足を止め、振り向く。



「気配は消したつもりなんですけどね〜!さすが隊長!」

「ふざけてんじゃねェ」



いつもと変わらない口調のAに、沖田はピシャリと言い放った。

Aはため息をつく。



「外出なら外出願いでも出しやがれィ」

「それは失礼しました。じゃあ、許可ください」

「許可ならだしてやらァ。だから、その大荷物置いていきやがれィ」



沖田隊長の目が捕らえた先は私たちの抱える大きな包み。

必要最低限のものに絞ったものの、やはりここまで大きくなってしまった。

本当ならバレずにここを出る予定だったのだが・・・。


「それは出来ないそうだんですよ、沖田隊長」

「そうかィ。なら、そこは通せねェ」

「そんな物騒な物抜いて、どうするつもりですか」



スラリと鞘から抜き取られた刀に、臆せずにこりと笑うA。

刀を抜こうと構える亮太を制し、荷物を置いた。



「行きたきゃ俺を倒してからいきやがれィ」

「なんかそれ、バトル漫画っぽいセリフですね!!」


決闘に似合わない笑顔。それが天導衆八咫烏、新月と呼ばれたAが最も恐れられた所以である。

その笑顔で立ちはだかる敵を、背を向ける仲間を殺めてきた。



「いくよ、亮太」



勝負は一瞬。

鞘を納めて、屯所に背を向けた。




「さようなら、隊長」

アイマスク→←流れ、変わったな



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神阿(プロフ) - ☆MARIN☆さん» 返信遅くなってしまいすみません!ありがとうございます!ご期待に添えますよう頑張ります! (2016年7月10日 22時) (レス) id: 3a209594c6 (このIDを非表示/違反報告)
☆MARIN☆ - 続編おめでとうございますっ!亮太くんも仲間入りして、より一層楽しみです♪更新頑張ってください^^   そして1コメGET! 嬉しいです★ (2016年7月1日 20時) (レス) id: 8824379efa (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:神阿 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/kamiamatome/  
作成日時:2016年6月30日 18時

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