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当然、とでもいうように、彼女のTwitterは荒れた。
今まで、ファンだったであろう人から、≪見損なった≫ ≪自己中心的≫と暴言を貰い、挙句の果てには、≪もう、帰ってくんな≫というコメントまで貰っている。
これでは、戻ってきても、今までの生活を取り戻す、なんてことは出来ないだろう。
それらの暴言を庇うコメントが来ていても、だ。
私はスマホの画面を暗転させ、するりとそれをポケットへしまった。
カフェの入り口で、私の事を探しているであろう、彼女の姿を見つけたからであった。
カチリと音が鳴るように、目が合った私たちは、お互いに微笑み合う。
彼女は、コツコツと靴の音を響かせながら、こちらへとやってきて、
『待たせちゃったかな?』
と意味ありげな笑みを浮かべたのである。
「いや、別に。私が先に着いただけ。それより、A。アンタ、何、考えてんの……」
私の言葉を聞き、もっと、口角を上げ、楽しそうに笑う五月雨 Aの姿がそこにあった。
お冷を持ってきた店員さんに
『アイスカフェラテで!』
とドヤ顔で頼む彼女に、私は呆れた目を向ける。
そんな私の様子に全く気付かず、彼女は、私の前の席へと座った。
「それで?なんで、こうなったか聞いてもいい?」
私が、聴いてくることを予想していたのか、『いいよー』と水の入ったコップに手を付けながら、頷いた。
まず、聞くことと言えば……。
「Twitter、荒れてるし、活動休止の意味が分からないし、なんで突然」
さすがに、一つには絞れなかった。
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魔理 - 完結おめでとうございます! (2018年7月27日 12時) (レス) id: 2e700a0865 (このIDを非表示/違反報告)
チルル@*-.さとり.-* - とても感動しました。水無月の理由がまだわかりません((Good Morning, Polar Nightを知ったきっかけの作品です!更新お疲れ様でした! (2018年6月8日 18時) (レス) id: ecbae44633 (このIDを非表示/違反報告)
零亜(プロフ) - お疲れ様でした LIVEの話かと思ったら数年後の話で驚きました 短編で夢主ちゃんのワンマンやAfter the RainのLIVEの話が見たいと思いました あらためて更新お疲れ様でした (2018年5月30日 22時) (レス) id: 0522d01640 (このIDを非表示/違反報告)
茉夜 - 終わり!?終わりですか!?もっと続けて欲しかっt(( 作者さんの別の作品を見つけたら、読んで、またコメントしますね!お疲れ様でした! (2018年1月4日 18時) (レス) id: c608e0f4fb (このIDを非表示/違反報告)
らいぬ - とっても、とっても感動するお話でした。最後のシーンで、うるっとくる感じでした…沢山のわくわくとどきどき、感動をありがとうございました!!! (2017年12月31日 21時) (レス) id: 5093f607b6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:霜月 | 作成日時:2017年12月27日 21時