3.助かった…? ページ5
私の思いも虚しく警察らしき人は一向に見つからない。そこら辺の人に押し付けようとも考えたが流石にそれは…と理性が働いた。だが体力も限界に近づいてきている。何か、何かないの…?
ぱっと目に入った団子屋。
さすがにお店にまで追いかけてなんて来ないよね……?私は縋るようにお店に入った。
お店の中は以外に空いていて、二三人がゆっくりとお団子を食べている。
「いらっしゃい!」
と団子屋の優しそうな笑みを浮かべるおばあちゃんが駆け寄ってきた。助かった。なぜか私はその笑顔に安堵し、もう追いかけて来ていないと、何故かそう思ってしまった。ここにいれば安心だ。よかった。
「えらく走ってきたけど大丈夫かい?」
「はい…ちょっと…」
追いかけられました、なんて言える筈もなくしたくもない苦笑いを浮かべる。笑うのは何時ぶりだろうか。苦笑いは笑いに入るのか知らないけど。
少しここでゆっくりしよう、なんて思っていた最中男どもが入ってきたのだ。しかも結構大きな声で入ってくる。振り返ると目があってしまった。ニタァと気持ちの悪い笑みを浮かべて近づいてくる。
「よぉお嬢ちゃん。お店の中だったら追いかけてこない、なんて安心してたろォ?」
性格の悪い男は嫌いだ。こんな所で騒ぎを起こしても迷惑がかかってしまうが入口は遮られていて逃げようにも逃げられない。
どうしたもんかと頭を悩ませるがいい案なんて思い浮かぶ筈もなく、じりじりと男との距離が縮まっていく。
一歩後ずさりした時に、私の危機的状況からは考えつかないようなゆっくりとした声が聞こえた。
「なーにやってんでィ。さすがに非番でもこらァ見逃せねぇわ」
ベビーフェイスの白い着物が良く似合う、廃刀令のご時世に腰に刀を持った男の人が現れる。
刀…って事は……真選組?
いつだったろうか、今はどうでもいいがテレビで見た真選組。今どき刀持ってる人らと言えば私は真選組しか思い当たらない。
二度目の助かった…という安堵の気持ち。
「しょっぴきやーす」
と助けてくれている男の他人は刀の柄を使い、ナンパ野郎共をやっつけた。それも一瞬で。
す、すごい。
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抹茶(プロフ) - おかゆです。別のアカウントからコメントしてます<(_ _)>パスワードが分からなくなってログインできなくなりました。頑張ってはいたのですがやっぱりできず……。気が向いたらこの抹茶アカウントで投稿するかもしれません。そのときはよろしくお願いしますm(__)m (2019年7月24日 1時) (レス) id: a70fe719c0 (このIDを非表示/違反報告)
秋音(プロフ) - 夜空 星月さん» ありがとうございます!元気でます(*´ω`*) (2018年6月19日 21時) (レス) id: 5561946052 (このIDを非表示/違反報告)
夜空 星月(プロフ) - 大丈夫ですか、地震!私のところは揺れなかったんですが、ご無事のようでなによりです。お怪我に気をつけてくださいね。 (2018年6月19日 20時) (レス) id: 5d15086cca (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:おかゆ | 作成日時:2018年6月18日 1時