四十二口 ページ4
**
女の子はビクッとして止まってしまった。
申し訳ない……
「そ、その……なんの話してんのかな……おもて」
「あぁ。この……えーと……美香?さんが昨日な学校案内したるよってゆうてくれたんよ」
「そ、そうなんだ。昨日困ってたみたいだったし……」
急に辿々しくなった。
やっぱり嫌われてんのやな……
「あ!そうや!」
「?どうしたのゾム君」
ゾムの長い前髪から細められた瞳が見えた
「Aが案内してくれればええんや!その方が他の子に迷惑かけんで済むし俺も気が楽やし」
「迷惑なんて思ってないけど……」
「俺はかまへんけど……」
「じゃあ決まりやな!昼休み一緒にいこな!」
女の子苦手なのかな?
そう思う位遮ってスルー。
「そっか……困ったことあったら聞いてね?心配要らないかもだけど…」
「ん。気遣いおおきに」
かくして俺はゾムとの約束を取り付けた。
嬉しい。そう思ったのが分かってしまったのかゾムは俺の頭を撫でた。
―――――――――
〜体育〜
普段のこの時間俺がすることはない。
見学だからだ。
種目は持久走。
「A〜見とってなぁ!」
ゾムに軽く手を振る。
記録係りに成ったのだ。ゾムの。
ゾム自身が俺に頼んできたので断れなかった。
と言うか断る気もなかったが。
「よーい。」
ﾋﾞｰｯ!!
先生が鳴らした笛の音に少し驚いてしまったが皆は走り出す。
ゾムはトップをぶっちぎっていて
同じく運動場で授業している女子からも他の男子からも注目の的だった。
他の運動が得意な子達からは
「どーせ最後つぶれる。」
「あんなペースで走りきれるわけがない」
なんて厳しい声。
でも俺は知ってる。
ゾムは運動が……
「んふふっ!!」
大得意だ
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 370人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「wrwrd」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
トキ(プロフ) - どうか、この作品を引き継がせてください。お願いします。あなたに捧げる剣でも同じ事を書いています。お願いします。 (2021年1月1日 15時) (
レス) id: 44c169a7de (このIDを非表示/違反報告)
弑逆ノ桜(プロフ) - トキさん» わわ！！すごいやーん！！演劇は詳しいこと知らんけど、5本指は素直にすごいわぁ………。アレやったらボードおいでねwそっちの方が話せるし。 (2020年12月14日 18時) (レス) id: 2c34af32f0 (このIDを非表示/違反報告)
トキ(プロフ) - 例の県大会勝ったんですよぅ。劇部なんですけど、うちらより上手い人が落ちた挙句、全国で5本の指に入る舞台で演じる事になりました (2020年12月14日 18時) (レス) id: 44c169a7de (このIDを非表示/違反報告)
弑逆ノ桜(プロフ) - トキさん» お、お??!なんの大会かめっちゃ気になるwwおぅ!!頑張ってこい!! (2020年12月14日 8時) (レス) id: 2c34af32f0 (このIDを非表示/違反報告)
トキ(プロフ) - レンタル料うん100万の舞台でがんばって来ます、、、(1月) (2020年12月14日 8時) (レス) id: 44c169a7de (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：弑逆ノ桜 (後にトキ) x他1人 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/homupe2019/
作成日時：2020年1月18日 18時
