KISUDA★HOUSE〈続!!〉４☆

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まさか覚えていてくれたなんて、

一緒にテレビを見ていた私ですら

若干…ここに来るまで忘れてたよ！！





「やばいっ、たいぴー、嬉しいっ！」

太「おっ」

思わずたいぴーにハグっ！



太「ははっ、可愛いし嬉しいけど」

「ん？」

太「チケット買わせて？」

「…はっ！！！」


受付のお姉さんが苦笑いしている。

慌てて離れて、


「…私が払います」


前もって用意をしていた封筒から

チケット代を支払った。



太「ありがとっ」

「いえいえっ！」


こうゆうところもたいぴーは

スマートだ。


旅行代を出してくれて

その時に「どこか行くなら私が払う！」

って言ったことをちゃんと実行させてくれる。


私に気を遣わせない為の

たいぴーの気遣い。



今からが楽しみで仕方ないっ！！！






.






だったハズなのに…、





「………ひぃ！」

太「…静かにしなさい」


オーロラのような光が見えるまで

あとどれくらい歩けばいいのでしょうか？


今日はタイミングよくなのか、

お客さんも土曜日だってのに少ない。

暗闇の中に少しづつある灯りだけを

頼りにして、私たちは奥へと進む。



「たいぴぃ…」

太「オーロラ見るんでしょ？」

「そ、そうだけどぉ」


もうオーロラさん、

見なくてもいいかなってすら思い出したよ。



暗闇が苦手。


おばけが苦手。



自然に作られた洞窟の中は、

とても恐怖心を煽ってくる。



「離れ…ないでね？」

太「…そうゆう可愛いことは、毎日言ってほしいんだけど？」

「今もう、そんなことに反応できない」

太「ははっ、どんだけ怖いんだよ」

「だだだ、だって」


神秘的なはずの場所で、

私はたいぴーの腕だけが何よりも頼りで

怖くて怖くてたまらない。



太「あれ？」

「ん？」

太「…なんか聞こえねぇ？」

「…ひぃ？！」



そして…、

悪魔のたいぴーが降臨した。



太「ちょっと腕離して？」

「え…え、え、え、えぇ」

太「付いてきてね？」

「ちょ、た、たいぴ、え、えっ」



たいぴーは戸惑っている私を無視して、

先に歩いていく。


ひ、ひ、ひぇーーーーー？！

なんで？！なんでなんでなんでぇ？！

なんで！今！離れたの？！


「ひぇー…ぇぇ」


立ち止まっていたら


太「早く来いよ？」

「だ、だ、だ、だってぇ」

太「ふはっ」


たいぴー…戻ってきてくださいよぉ！！！

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