先輩方、それ、家でやってください。【Fuma.K】

いち ページ2

『A、あーんして』








「いや、自分で食べて」







………また始まった。




僕の先輩はバスケがすごく上手で、友達も多くて信頼されてて、とても頼れるかっこいい人。




副部長の菊池風磨先輩。部活紹介の時に見たスリーポイントシュートに目を奪われてバスケ部に入るって決めたきっかけを作ってくれた人。




仮入部でもすごく頼れて、本当にかっこいいなって思ってた。


いや、今でも思ってるよ？？







思ってるんだけど…






彼女に対しては全然かっこよくみえない。いやかっこいいよ？かっこいいんだけど。尻に敷かれてる？っていうのかな？よくわかんないけど。
すっっっごく顔がふにゃふにゃするんだよね。

え、本当に同じ人？って思うくらいすっごく顔つきが変わる。



風磨先輩は男バスマネージャーの佐久間A先輩と付き合ってることを仮入部初日にきいた。



A先輩は誰が見ても可愛いって思うような人で、風磨先輩とすごくお似合いだなって思った。




向かうところ敵無しカップルじゃん…って思ったよね。


…風磨先輩の態度にはまじでびびったけど。






それが僕のこのカップルに対する今の印象。







『ねえA、次のオフいつ？』







「日曜日かな…ってくっつかないでよ。暑いし恥ずかしいから」









....うしろから抱きついてる......




見てる方が恥ずかしいって。









あ、A先輩顔真っ赤。

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