白夜叉達の救世主21 ページ36
「「「ッ、はい!」」」
恩人の指示と先生の言葉を合図に俺達は門の残骸へ向けて突っ走る。
後ろなんて一切振り向かねェ。ようやく戻った大切な存在を二度と手放さねェように!!
「…ッ、そうか!最初から奴はこのつもりで…!!おい!誰でもいい!奴らを…!!」
勘付いた朧が手下に指示を下そうにも、近くに居たのは恩人に一撃でやられ、地に伏せた奴ばかりでこれには朧も苛立ちを最高潮に舌打ちをする。
「チッ…!こうなれば俺が…!!」
せめてもの悪足掻きとでも言わんばかりに朧が俺達の方へ突っ走る。それを背後で感じた俺はヅラや高杉に先に行くよう頼み、足を止める。
「ッ、…やっぱ来ると思ったぜ…!おぼ」
「おい、もう終わったぞ少年」
「えええええぇぇぇぇ!!??早ッ!!??」
「はぁ!!??ん、んな馬鹿な…!!??」
てっきり俺は朧との一対一の対決があると見越して刀を向けたがもう既にそこには怖いぐれェにピンピンした恩人の姿があった。これには無表情だった朧もびっくり。俺もびっくりだけど。
「いやこれもあれだなネギパワーって奴だろ」
「そのネタまだ引っ張るか!!??つーかんな発言すっと間に受けて生のネギ食べて腹壊す奴が続出するって!!あんたのその強さは絶対ネギじゃねーって!!」
「まあ、そりゃそうだ」
「おい!!」
「……ば、馬鹿な…。あれだけ…あれだけ用意した天導衆を…!!」
「ああ?あれだけ?違うだろ。自分からすればあれ『ぽっち』だったよ。下手すりゃ攘夷戦争の時の方がまだ歯応えが……いやあどっちもどっちか。あれだ。団栗の背比べ」
「っ!!」
団栗の背比べとか見事に酷評されて俺も何だか今回だけはこいつに同情したくなった。
ってか、傷はおろか息すら乱れてねーってどんだけだ。
「ああ、そう言えばだ。お前さんあれだろ。ほら…あの男が言った」
「え?なに?」
「…なんだ」
「えーほらあれだよ……うわー出てこねー。えー何て言ったけなー」
「「……」」
「あーもうこれだから名前とか覚えるの面倒……ああそうだおぼろ豆腐」
「ぶっ!!」
「……」
恩人が朧を指差しおぼろ豆腐と言った事に思わず吹き出す。これあれだろ。朧の名前を思い出そうとした結果食べ物の名前が出てきたってところだろ!つかおぼろ豆腐って!豆腐まんま付けただけじゃねーか!!
「あー、その顔から察するに違ったか」
「……朧だ」
「ああそうそう。でだ、少年」
「(あれだけ思い出すのに苦労したのに結局名前言わねーのかよ)」
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ハニー - アッこれすき。続き楽しみ過ぎます( ˙-˙ ) (2018年12月4日 11時) (レス) id: f040ea1a18 (このIDを非表示/違反報告)
麗威(プロフ) - 主人公の無敵さ、しかもギャグのセンスもあってある意味最強ですね! (2018年11月22日 18時) (レス) id: ad644a3a0a (このIDを非表示/違反報告)
ねゃむ^._.^(プロフ) - 早く物語の続きが見たいです!! (2018年9月9日 0時) (レス) id: 6a8d27ee1a (このIDを非表示/違反報告)
無気力人間に等しい(プロフ) - ねゃむ^._.^さん» コメントありがとうございます!できるだけ頑張ります! (2018年9月2日 2時) (レス) id: 2e4da08bd8 (このIDを非表示/違反報告)
ねゃむ^._.^(プロフ) - とても面白いです!!ww早く次が見たいので更新お願いします!! (2018年9月2日 1時) (レス) id: 6a8d27ee1a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:無気力人間に等しい | 作成日時:2017年7月6日 1時