白夜叉達の救世主15 ページ30
「恩人殿。すまないがこの袋は貴殿に返そう」
「ああ、こいつに使わせたらあっという間になくなるのがオチだからな」
「おまっ……おまっ…グーはねぇだろグーは!!」
「「お前はお前で遠慮というのを覚えろ」」
「ホントにすいません。銀時は根は良い子なのですが…如何せん欲に素直で…」
「ああ食欲が」
「ちょ!?そこ納得するとこ!?」
「……随分と余裕そうだな。白夜叉ども」
「「「「!!」」」」
それは、嫌でも耳に残っていた声だった。
完全に収拾がつかなくなった状況に白羽の矢を立てたのは、野郎―――やたがらすと呼ばれていた朧だった。野郎の冷めた眼が俺達―――否、正確に言えば恩人を捉えている。
――バリ、
「てめーは…!」
「害虫が一匹増えたぐらいで何を喜んでいる。貴様らが不利な事に何ら変わりはない。見ろ」
ザッ、
「「「!?」」」
先程恩人が全員倒したかにみえた天導衆だがどこからか朧を筆頭に援軍を呼びやがった。
――バリバリ、
その数は圧倒的に処刑場の時より少し増えている。まあ少しといっても百はくだらねえが。
「チッ…、まだこんなにいやがったのか…!」
「天導衆の事だ。しかと伏兵を用意し、まだその数は底をついてないとみえる」
「それでも格段に減った方だろ。そこにいる恩人のおかげでな」
「……まあ、そうだな。やれねえ事はねえだろ」
―――バリバリバリ、
「やる気に満ちてるところ悪いが今回は貴様らなど眼中にはない」
「「ああ!!?」」
俺達はお呼びじゃないと言わん奴の態度に俺と高杉は怒りから声を荒げる。
―――バリバリバリバリ、
「…戦場の亡霊」
朧が恩人の呼び名を呼ぶ。表情は相変わらず表情筋が見事なまでに死んでて何考えてるかわかんねえ。
「貴様の噂はかねがね聞いている。何でも第一次攘夷戦争から姿を現し、数多の兵を蹴散らし、その数は累計数千万は超えるとも、な」
「当初はただの与太話かと高を括っていたが、貴様の強さを見てどうやら偽りではない事が分かった――――――だが、」
バッ!!
「なっ…!!??」
「嘘だろ…!?」
「まだこれほど…!」
「……朧」
更に現れた天導衆の奴ら。その数は…………え?ちょっと待てって当初より明らかに増えすぎたろ!!伏兵どんだけいん、
―――バリバリバリバリバリバリ、
「「「……………………」」」
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ハニー - アッこれすき。続き楽しみ過ぎます( ˙-˙ ) (2018年12月4日 11時) (レス) id: f040ea1a18 (このIDを非表示/違反報告)
麗威(プロフ) - 主人公の無敵さ、しかもギャグのセンスもあってある意味最強ですね! (2018年11月22日 18時) (レス) id: ad644a3a0a (このIDを非表示/違反報告)
ねゃむ^._.^(プロフ) - 早く物語の続きが見たいです!! (2018年9月9日 0時) (レス) id: 6a8d27ee1a (このIDを非表示/違反報告)
無気力人間に等しい(プロフ) - ねゃむ^._.^さん» コメントありがとうございます!できるだけ頑張ります! (2018年9月2日 2時) (レス) id: 2e4da08bd8 (このIDを非表示/違反報告)
ねゃむ^._.^(プロフ) - とても面白いです!!ww早く次が見たいので更新お願いします!! (2018年9月2日 1時) (レス) id: 6a8d27ee1a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:無気力人間に等しい | 作成日時:2017年7月6日 1時