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始まりは監獄墜落01 ページ1

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
―――ドカアアアアアンンンンン!!!!









「ああ」


開幕から突如として鳴り響いた爆発音に落胆に似た声が漏れる。無限に広がる宇宙の最果てに存在した惑星にて、黒を基調としたローブに顔をフードで覆い隠した者が、ただひとり。



「ああホント」
人物は静かに顔を横に振り、嘆く。


「神様ってのは何でこうも酷なんだろうねェ。ここまで、ここまで、派手にやらせるとは」
嘆き落胆する人物が捉えるは、住人は愚か人の気配や植物の息吹すら微塵もない静寂とした惑星に、あまりにも無機質に天高くそびえ立つ鋼鉄の巨塔。







―――ドカアアアアアンンンンン!!!!


再度放たれた爆発により、衝撃に耐えられなかった巨塔の一部分が豪快に弾け飛び、幾多もの爆破に均衡を保てず瓦礫と化しては、そのまま地へ落下する光景、を見つめる人物の瞳はひどく、どす黒い。


「ああ、ホントに、ホントにしょうもない場所だったよ。『宇宙一の監獄』さん」
宇宙の塵と共に零れ落ちたそれは、誰からも掬われる事はなく、





―――ブロロロッ……



人物の背後から鳴り響いたエンジンの稼動音にて一瞬に掻き消される。




「…ああ、もうそんな時間か」
「まったく…!見つけたぞ!こんな所で道草食っていやがったか!」
ポツリと呟いた言葉とは裏腹に、未だにに鳴り止まない爆破音とは異なるエンジンの稼動音とバイクのマフラーから漏れる排気ガスの独特すぎる臭いに、男のしゃがれた怒鳴り声。



一度其方に振り返った人物は男の言い分に口をへの字に曲げ、

「…あー…おい。いきなし開口一番に説教噛ますな。今ちょいとばかし機嫌が悪いんだよ」
八つ当たり気味に吐き捨てた愚痴を男に放てば、


「…ああ。そんなもんお前さんが此処で『生きていた』時点で察しがついてたわ」
当然と言わんばかりに返答した戌威族の男。灰色に染まる眉と下に垂れる顎髭を蓄えた姿は戌威族ながら年長者特有の貫禄を見せ付ける。


そんな戌威族の男は現在、宇宙搭乗用に製作された飛行バイクに跨り、人物の見据える方向につられ例の巨塔を視野に導入する。



「……にしても派手にやったな。あの塔の見る面影もねェじゃねェか」
「いやいや自分もここまで派手にするつもりは皆無だったんだがねェ」
見るも無惨なまでに破壊された巨塔を前に人物は手を広げ肩を竦めるも、人物と長年の付き合いである男は鼻で嗤う。

始まりは監獄墜落02→



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ハニー - アッこれすき。続き楽しみ過ぎます( ˙-˙ ) (2018年12月4日 11時) (レス) id: f040ea1a18 (このIDを非表示/違反報告)
麗威(プロフ) - 主人公の無敵さ、しかもギャグのセンスもあってある意味最強ですね! (2018年11月22日 18時) (レス) id: ad644a3a0a (このIDを非表示/違反報告)
ねゃむ^._.^(プロフ) - 早く物語の続きが見たいです!! (2018年9月9日 0時) (レス) id: 6a8d27ee1a (このIDを非表示/違反報告)
無気力人間に等しい(プロフ) - ねゃむ^._.^さん» コメントありがとうございます!できるだけ頑張ります! (2018年9月2日 2時) (レス) id: 2e4da08bd8 (このIDを非表示/違反報告)
ねゃむ^._.^(プロフ) - とても面白いです!!ww早く次が見たいので更新お願いします!! (2018年9月2日 1時) (レス) id: 6a8d27ee1a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:無気力人間に等しい | 作成日時:2017年7月6日 1時

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