検索窓
今日:4 hit、昨日:5 hit、合計:784 hit

約束通り11 ページ8

「歌、素敵でしたよ」
「おい、私の台詞を盗るな」
「男の嫉妬は醜いというよ?」
「嫉妬ではない。礼儀の話をしている」
今宵、彼女を舞台に立たせたのは眼鏡の計らいだ。まず何か言ってやるのが礼儀だろう。
と思ったが、顎髭も負けてはいない。
「僕の一言がきっかけになったのだから僕でもかまうまい。それに相席を許したんだから、それくらいの声をかけるのも、紳士のたしなみってやつじゃないか?」
そう言われると、そんな気もする。顎髭には口では敵わないことを早々に悟る眼鏡であった。
「随分仲がよろしいんですのね」
「勝手に話しかけてくるだけだ」
「勝手にとはひどいな。昨日も今日も相席している仲じゃないか」
「酔い潰れた君の面倒を見た仲とも言えるな」
「それは言ってくれるなよ」
「まあ」
そうして、和やかな時は過ぎていく。

夜の仕事1→←約束通り10



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (1 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
2人がお気に入り
設定タグ:はなむけ , バー , 大人テイスト   
作品ジャンル:純文学, オリジナル作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:九JACK | 作成日時:2019年6月16日 2時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。