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みっともない話4 ページ24

みっともないどころの話ではなかった。
「君には意地や矜持というものがないのかね」
真似ればいいとは安直な。子どもでも思いつく。それでどうにかなれば苦労はない。
男なのだから、自分の道は自分で切り開くくらいの矜持を持っていてほしいものだ。
だが、相手は酔っ払い。あまり真剣に相手にするのも馬鹿馬鹿しい。
だから、勝手に語らせておく。
「そういえば九十日で体の細胞の全てが入れ替わるらしいと聞いたことがある。理論上は同じものを九十日間食べていれば同一人物になれるぞー」
意地も矜持もなかった。酔っ払いに求めるのが間違いだったか。正気に戻ったときに恥を知ってほしいものだ。
九十日間同じものを食べるのは家族でもなければ難しいだろう。それに、到底、自分と顎髭が似通った人間になるというのは想像がつかなかった。

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作品ジャンル:純文学, オリジナル作品
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作者名:九JACK | 作成日時:2019年6月16日 2時

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