Story 37 ページ3
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「やぁん！この服も似合ってて可愛いわァ♪」
『さっきから褒めすぎだよ…』
鳴上くんがデパートに来た理由は、アクセサリーの買い物と、デパートの中にある携帯ショップで直ったスマホの受け取り…
だった、はずなんだけど…
いつの間にか、鳴上くんの着せ替え人形になっている件について。
今は長袖のガーリーなワンピースを着ている。
近くにあった緑のベレー帽も被っていて、まさにトータルコーディネートに近い感じ。靴とかは履き替えてないからトータルではないけど。
しかし試着室の鏡で自分の姿を見るが、中々似合っている気がする。
買いたいなぁ…服、可愛いし…って思えるくらいセンスがいい。鳴上くんのセレクト、流石。
私が鏡を見ながら関心していると、外から声を掛けられる。
「その服はキープで、今度買いに来ましょっ」
『今度？え、買うの！？』
「えぇそうよ。帽子とワンピース、それなりの値段だもの。改めて来た方がいいわ。Aちゃんも気に入ってるみたいだし」
そう言われて2つの値札を確認したら、確かに今の所持金では足りなかった。
というか足りない。全然足りない。
でも気に入ったのは事実だし、買いたいって思ったのも事実。
…つまりは貯めろと？稼げと？
…無駄使いしないようにしよう…
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「満足出来たわァ。ありがとね、Aちゃん」
『私居ていいのか分かんなかったけどね！？』
買い物袋を持った鳴上くんが微笑んで私を見ているが、本当に私が一緒に行く意味があったのか分からなくて困惑しか出来なかった。
アクセサリーも携帯も意外とすんなり終わって、今日は主にレディースの服を見て…
そこそこ歩いて、色んな洋服店に行って…
その度に鳴上くんによるトータルコーディネートのマネキンのように着替えて…
…あれ、私ただ服着替えただけじゃない？
…あれ、そういや私何も買い物してない…なんか買おうと思ってもどれも高くて断念したものだらけ…
鳴上くんは何故私を誘ったのだろうか…？
気分転換と言われたけど、なんか普通に疲れた気がするぞ…？？
「最後に、カフェ行かないかしら？」
『え、あ、行きたい』
かなり歩いたので、休憩したかった。
なので鳴上くんの提案はかなり助かる。
私達は近くのカフェに入店した。
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作者名：Rize | 作成日時：2019年8月6日 23時
