【名探偵コナン】ポアロマスターの代理です。2

39.遠慮なく礼を頂きます ページ9

零side.


『零〜、おかえりぃぃ！！！
さぁさぁパーっとやりましょう！！』


東雲宅に帰ってきた俺は
リビングに行くや否や
既に数個の空き缶に囲まれた律に
出迎えられた。


『ほら、無事に解決したしね！
お疲れ様会という事で〜！！！』

降｢呑気な奴め…｣


初日の俺のネガティブは何だったのだろう。
項垂れながらネクタイを緩める。


『あぁぁ！！男性のヤバい仕草
三本指に入るやつっ！！堪らんっ！！』


鼻を抑えながらキャーキャー言ってる律。
何かよく分からないが
少しでも心配した俺の負けだな…
楽しそうに笑ってる彼女を見ると
つくづくそう思う。
いや、割と前から俺は負けていたのかもしれない。

温められた遅めの晩御飯を食べながら
向かいで酒を煽る彼女。
そういやお礼を期待してると言ってたな…


降｢今回は助かった、
改めて礼を言わせてくれ。ありがとう。｣

『かしこまらないでよ、
力になれたなら良かった。』

降｢礼は何でもいいぞ。｣

『お、忘れてなかったか！上出来！！』


上機嫌で何にしようか悩む姿に
思わず小さく笑ってしまった。


『じゃあフェラーリ…』

降｢阿呆かっ！！！｣

『いだっ！！！冗談じゃないのさー…』


とんだ要求に条件反射で
チョップを入れてしまった。
いや、フェラーリとか無茶振りだからな！？
律は頭を抑えながら口を尖らせている。


降｢俺が食い終わるまでに決めないと
無しにするからな。｣

『もうすぐじゃんか！！ちょまままま…』

降｢はい最後の一口〜…｣

『零はさぁ…』


いきなり変わったテンションに
最後の手を止めた。


『今日、帰っちゃうの…？』


おずおずと上目遣いで聞いてくる律。
な…っ、え！？帰っちゃうの？って…
これもしかしてフラグじゃ…


『出来たらお礼は…
今日だけでいいから一緒に寝たいな〜
………なんて。』


フラグだぁぁぁ！！！！！
いや待て油断するな…
ここでやましい気持ちを抱いてしまい
そうじゃなかった時の俺が赤っ恥だ…！！
冷静に…冷静に…

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