【名探偵コナン】ポアロマスターの代理です。2

46.違う意味で気になる人になりました ページ27

零side.


律に対する気持ちを自覚してから
彼女の行動の一つ一つに
目がいくようになった。

勤務中の彼女はよくバックヤードで
煙草を咥えながらパソコンを弄る。
とても行儀が良いとは言えないその姿は
特に彼女には違和感が無く
むしろ似合ってると思ってしまう。

時々男臭いんだよな…

そして料理をする時の手際、とても手馴れたものだ。
常連客と話しながら楽しそうに作業をする。

小さい子供を連れてくる人には
親御さんがゆっくりと食事が出来るようにと
手が空いてる限り率先してあやす。
一見の方でも素直に感謝して
大事な子供を預けられるのは
きっと律という人物だから
出来るのだろう。

特に出会った時から変わっていない
彼女の日々の姿。
それでも少し違って見える世界は
俺が変わったからなのだろう。

俺の中にストンと落ちてくる彼女。
こうして一緒に過ごす時間がとても心地いい。




最近はたまに彼女の家に行き
夕飯を食べる機会が出来た。
ちなみにストーカーの一件から
合鍵は持たされたままだ。
オープンすぎる彼女は
常にウェルカムだと言っていた。

そこで頻繁に寝落ちしてしまう俺は
きっと安心仕切っているのだろう。
なんか落ち着くんだよ、律の側が。

夕飯後の、のんびりした時間。
基本そのタイミングでソファで落ちる。
10分〜30分と短い間だが
起きる時は絶対隣に律が居る。

起きて目を開けようとしたら
俺の頭を撫で『お疲れ様』と
優しく声を掛ける律に
起きるタイミング逃した時もあった。




この間は近所のコンビニで見かけて
声をかけようと思ったら
一人で喋っていたな…


『女子大生？成程ねぇ…
私？そうだなぁ…前は熟女系を…』


……………会話の内容はそっとしておこう。
雑誌コーナーの前で
ファッション雑誌を立ち読みしながら
たまに視線を横に移して
明らかに"誰か"と会話をしている様子。

その姿がとても不思議で恐ろしかったが
内容が濃すぎて頭が混乱したよ。
結局、声を掛けずにコーヒーだけ買って
外に出ちまった。

あれ絶対普通の人が見えない
誰かと喋ってたぞ…
怖いよ！！色々怖いよ！？！？

もし律がそっち系強い人なら
今度俺に何か憑いてないか見てもらおう。

・→←作者から

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す