歌なんて大嫌い

8話 ページ11

主(こいつ……強い…)

あとちょっとと言うところで邪魔してきたのは、教会の神父のような服を着た、ヴァンパイア

両手には二刀流の剣を持ち、その立ち姿は一切隙がない

主(めんど……い……)
(サクッ…と……終わらす……)

しろのはそう思いながら剣を構えなおす


お互いに剣を向け、相手のでかたを伺う


ピリッと張り詰めた空気の中、同時に仕掛ける

ｷｨｲｲﾝ

と何度もなんども金属が打ち付けあう音が響く
両者1歩も譲らずに、攻撃を仕掛けては防がれる

主(こいつ……しろとここ…まで…渡り合う……とは…)

ベス(最悪ね……ベスは戦闘向きじゃないし、隙を見て逃げないと)

エリザベスは邪魔になるまいとできるだけ後ろに下がり逃げるタイミングを伺っていた

だが、2人の戦闘が激しくお互いに1歩も譲らずに剣を打ち付けあいそのスピードは500年生きているエリザベスでさえ

目で追うことが出来ない程だった


主(このヴァン…パイア……)

しろのは驚く

まだ本気を出していないが自分の動きにここまで着いてこれるヴァンパイアは初めてだ、と

そして

しろのは気づいていない

自分の気持ちが少しづつ高ぶっていることに

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