STAGE:02【クォータージャンプ】 ページ15
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人々の怒号が飛び交う中、飄々とした様子で簡易ステージに上がる後藤さん。
「命懸けで勝ち残ったのに、何でさっきより人が増えてんだよ！」
一人の男性が叫ぶ。命懸けって事は、やはりこの人達も鉄球サークルをクリアしたんだろう。
「くらえ女詐欺師！！」
別の男性がステージに向かってリンゴを投げつけた。……それはさすがに違うと思う。
無表情のまま後藤さんは自身の足下に落ちたリンゴを拾いあげる。
「気に入らないなら」
ぐしゃり、と彼女の手によってリンゴがみるみる潰れていく。
男の人達の顔が青ざめたのがわかった。
……とか言ってる私も、今のはさすがに引いたけど。
「殺し合いでもして競争相手を減らしてみたらどう？」
殺し合い、というワードに体が強張る。
ここでは殺し合いをしても許されるという事なのか、だとしたら本当に恐ろしい事になりそうだ。
「それじゃあ、王になる方法を説明するわ。
このドリームキングダムには二十を超えるアトラクション形式のゲームが用意されている。
そのどれでも良い。自由に入ってゲームに勝てばーーこれ。
このリングが獲得出来る。
こうやって、首から下げられるようにしてあるから」
彼女は自身の首にチェーンで繋がれた金色のリングを掛けた。
「そしてこのリングを先に四つ獲得した者こそ、一千億円と在全様の後継者になれる権利が与えられる。
すなわち、人生の圧倒的勝利者になれるのよ！」
怒号は歓声に変わり、我先にとアトラクションに向かって走り出す人々。
少し出遅れたけど私も行こうと思って、足を進めようとした。
「A、待ちなさい。
そこにいたのね。やっと見つけたわ」
艶っぽい声に呼び止められるまでは。
「……後藤さん、どういう事ですか。
後継者決めのゲームが命懸けのゲームだなんて、聞いた覚えはありませんよ」
「あら、そうだったかしら。それは謝るわ。ごめんなさいね。
そのお詫びという訳では無いのだけど……
これを貴女に受け取って欲しいの」
彼女の手にはリングが握られている。
「それは……」
「貴女はこのゲームで唯一の女性。多少のハンデは必要でしょ？」
「……申し訳無いですがお気持ちだけで結構です。
特別扱いされるのは好きではないので」
私はそれだけ言ってまたアトラクションに向かった。
正直、時間を無駄にした気分だ。
「……なかなか頑固な子ねぇ」
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マカロン(プロフ) - ナッツピさん» 返信が遅れてしまい申し訳ありません。確認したところオリジナルフラグは付いていませんでした。もし今後も続くようでしたらお手数ですが教えて頂けると助かります。 (2019年4月27日 21時) (
レス) id: c48da97d00 (このIDを非表示/違反報告)
ナッツピ - オリジナルになってます編集画面の下の方に書いてあるので外してください (2019年4月4日 21時) (レス) id: a274a13ed0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：マカロン
| 作成日時：2018年9月29日 7時
