志保さん! ページ8
やっと一息ついて朝食――――
と思っていたら
ピンポーン…
『げっ…』
零「またー?」
『うん…ちょっと待ってて』
インターホンを覗くと、きれいな女の人が立っていた。
『…? はーい今出まーす』
ドアを開け、
驚いた。
『しっ…志保さん!!??!?』
志「ふふ…」
大人に戻った哀ちゃんこと志保さんがいたのだ。
『うわああ…よかった…哀ちゃん…志保さん…』
志「ありがとうAさん。薬、持ってきたわよ…」
『あっ!そうだ…!』
志保さんは私に薬が入っている小袋を渡した。
『ありがとう…!』
志「…でもね、その薬いつ効くかわからないのよ…」
『? それは…』
志「つまり、私はこの姿に戻るまで五日かかったんだけど、工藤君は一週間くらいかかったの」
『…なるほど…』
志「だから、気を付けて。ほら、お風呂とか一緒に入ってたら―――」
『ちょっ…やっ…やめてよ〜!!//////』
志「ふふふ…あと副作用で眠くなったりするかも。」
『は…はい(;・∀・)』
志「じゃあ、また。戻ったら連絡して」
『うん。ありがとう!』
…はぁ…
嫌だな志保さんったらも〜〜…
零「だれだった?」
『わっ!!?…あ、いや……そうだ!!零、薬がきたよ!』
零「薬…?」
『うん。元に戻るための…』
零「…」
『?』
零「やだ…」
『へっ?』
零は不服そうな顔をしてうつむいた。
『ど、どうして…?』
零「…」
『…??』
零「僕が…」
零「僕が大人になっても…、お姉さんは一緒にいてくれる…?」
『ふぇ』
変な声出た
『わ、私?』
零「うん」
可愛い可愛い可愛すぎる…
『うん…!』
零「!」
零の顔が一気に明るくなる。
『じゃ、じゃあさ…』
『…零も…一緒にいてくれる……?』
零「うん!!」
『ほんと?』
零「ほんとだよ!!もし約束破ったら殴っていいよ!!」
『ふふ…じゃあ…薬飲める?』
零「うん!」
私は小袋から薬を取り出した。
見た目は、APTXに似ている。
『んー…あ、零これ体に巻いてて』
零「? わかった」
一応いきなり効果が出ると服がないので、タオルを体に巻いてもらう。
『はい。じゃあお水とこれ飲んでね…』
零「うん!」
戻れるかな…
戻れるよね…
零は一気に薬を飲みほして、眠ってしまった。
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作者名:紅緒 | 作成日時:2020年11月5日 17時