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7 忘れないよ ページ7

あれはもう夏だったかな。
初めて二人でアイスを食べた日。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

京極「Aさん。Aさんはなんでいつも敬語なんですか?」

『みんなと対等でありたくて、ですかね』

京極「対等?」

『早くNSCに入ってたり、年が上だったりして知識を持ってたとしても、人を笑わせるのが上手いとは限らないじゃないですか。私は上下関係なく、教えあって尊敬しあってみんなで成長していきたいです。』

京極「それで敬語ですか」

『みなさん、敬語で話しかけてきますからね』

京極「じゃあ、僕がタメ口だったらAさんも、タメ口で話してくれるってことですか?」

『慣れたらそうなるかもしれませんね』

京極「待ってますね。Aさんからタメ口で話してくれるの。」

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

もう忘れちゃったかな、なんて思っていたら、タメ口で話すきっかけをつかめなくなってしまった。

それなのに、そんな私を京極さんは待ってくれてた。
あの日の約束も、私が好きだと言ったコンビニのも忘れずに。
ああ、だめだ。前が見えない。

中野「おはようございまー…ちょっと!Aさん泣かせたの誰ですか!」

『中野くんごめんね、私が勝手に泣いてるだけなの。嬉しくて。』

高比良「嬉しくて泣くようなシーンありました!?僕まだ追いついてませんよ!」

京極「大事な約束忘れるわけないじゃないですか。」

心と顔があつくなる。見せられないほど。
京極さんにはもう敬語はいいかなあ。

中野「ハンカチ、ハンカチ…あ、あったあった。どうぞ、Aさん。目腫れちゃいます。」

『ありがとう、中野くん。…あっ、これ…嬉しいなあ。』

中野「今日は敬語無しで話してくれるんですね!僕も嬉しいです」

このハンカチは中野くんの誕生日に私があげたもの。
ちゃんと使ってくれてたんだ。みんな本当に優しい。

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作者名:おぜんざい☆混ぜ混ぜ | 作成日時:2024年2月20日 2時

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