16 いいお昼 ページ16
今日はみんな一段と忙しい。
お昼の時間なのに控室には誰もいない。
怖いくらい静かな中、私は今からコンビニのサンドウィッチを食べる。
『寂しいなあ〜…』
うっかり声に出したって、誰もいない。
なかむら「おっとっなっりっ。失礼しま〜す。」
『あら、なかむらくん。大丈夫?忙しいでしょうに』
なかむら「そんなこと気にしないで、ほら、ご飯食べるんすよね?」
『…ありがとうね』
なかむらくんはサポートがうまい。
おちゃらけた雰囲気を出しながらも、周りをよく見てる。
さすがだなあ。
なかむら「もう少ししたら俺は戻りますけど、代わりがちゃんとくるので。安心してくださいね」
なんか劇場に迷い込んだ迷子みたいな気分だな。
そこまで子どもじゃないぞ!私は!
『別に、寂しくないよ。サンドウィッチ美味しいもん』
なかむら「これははやく交代したほうがよさそうね」
『誰くるの?みんな忙しいんだから無理しないで。』
なかむら「来たがってるやつが一人いるんですよ。…ほら、言うてる間に。」
京極「Aさん…!まだ飯食うてる?」
心のどこかで勝手に期待して、一番待ってた人。
『うん、食べてる。食べてるよ。』
嬉しすぎて語彙がどこかにいってしまっても、風斗くんは優しく微笑んでくれる。
京極「良かった〜…。なかむら、もうええよ。ありがとう」
なかむら「じゃあAさんまた〜!」
京極「俺3時間くらいもうやることないんで。ゆっくりできますよ。」
そう言って静かに隣に座ってくれるところがやっぱ好き。
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作者名:おぜんざい☆混ぜ混ぜ | 作成日時:2024年2月20日 2時