父 ページ2
『…来ていらしたのですね、父上様。』
彼女は髪のセットを終え、着物を来て
顔に化粧を施した後、朝食を取るために和室へと来ていた。
そこには、彼女の父である禪院直哉の姿があった。
直哉「なんや、まだ食べとらんかったんかいな。」
『はい、今日はメイドの準備が遅かったので。』
じろじろとメイドを見る直哉。
直哉「クビにしたろうか？」
『…どちらでも良いです。父上様が思うように。』
彼女は反抗を知らない。
否、メイドに文句を言う事はあっても、
自身より上の人間に我儘などいったことは無かった。
無論、彼女より強く聡明であるか。
それだけで我儘を言う人間を決めていた。
直哉「ならええわ。なんかあったら言うんやで。」
直哉はAの実の父親ではない。
Aの父親は既に死んでいる。
伏黒甚爾。術師殺し。
それが彼女の本当の父親だった。
２歳の時に売られたため、記憶もなく、
双子であった伏黒恵の存在など知る良しもない。
女は３歩下がって歩くもの。
直哉はそうやって娘を教育した。
その甲斐あって、Aは立派な淑女になった。
Aは基本全てが嫌いだ。
自分を捨てた父も、影で悪口を言うメイドも。
可愛いげがないと嘆く他の家の人間も。
自身を育てた父も。基本嫌いだ。
彼女は、愛を知らない。
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瑠奈 - あるのならば続き気になる！ (2022年3月22日 22時) (
レス) @page13 id: 5e844f1311 (このIDを非表示/違反報告)
莉緒 - コメント失礼します読ませていただきました！もし更新する予定がありましたら続き楽しみにしてます!! (2022年2月26日 4時) (レス) @page13 id: e8a57b3ea6 (このIDを非表示/違反報告)
イナアレオリ - 良いところだったのに最新話が気になり過ぎて何回も読み返してしまうほど私はこの神小説に惚れた (2021年7月3日 11時) (レス) id: 57209c2f11 (このIDを非表示/違反報告)
空閑(プロフ) - 面白いです。更新楽しみにしてます。 (2021年3月8日 16時) (レス) id: 3bb5fe966c (このIDを非表示/違反報告)
あまにゃん(プロフ) - 好きです‥続きが早く見たいです！待ってます！！ (2021年3月1日 12時) (レス) id: 36c644cd03 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：のど飴 | 作成日時：2021年2月19日 22時
