同 担 拒 否 ガ チ 恋【まふまふ】

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こんなことがあったら、ふたりはリスナーへの壁を一層厚くするだろう

それともわたしだけ、かな？
わたしとの壁が厚くなるだけかな

どちらにしろ

「もう、ふたりに近づくことなんてできないなぁ…」

自分の部屋で1人呟く

じゃあ、わたしはどうやって彼に好きって伝えればいいの
どうやって振り向かせればいいの

まふくんがほかの女の子と手を繋いだり、キスをしたりしている姿なんて想像するだけでひどい嫌悪感と目眩に襲われる

それがリスナーだとしたら特に

ーまふくんにわたしが釣り合っているなんて、そんな自惚れたことは思っていない



まふくんの隣を歩く女性が現れた時 それがわたしだといいな、なんてことは考えてしまうけれど


付き合えたら幸せだろうけど、いますぐそんな関係になりたいか、と聞かれたらそうではないかもしれない



でも、いつか、いつか
まふくんの側にいられることができるなら、1パーセントにも満たない可能性にだってしがみついていたい




なのに

「…なんで、ガチ恋って言っちゃうかな…」

わたしは自分自身の手でそんな仄かな可能性でさえ潰してしまった

昨日今日合わせて何回目だよっていう感じの自問自答と自己嫌悪



本人達がガチ恋に苦手意識のようなものを持っていることはもう分かりきっている事実であって、




そんなふたりをさらに警戒させるようなことを言ってしまったのは紛れもなく自分だ



でも…

「ガチ恋って本当に悪いこと…？」


出会い方が違っただけ、一方的に好きなだけ

自分だけを見てほしいと、自分を見つけてほしいと、独占欲が頭の中を占めてしまって有害になってしまう人もいるけれど


それだって過激な愛情の裏返しだ




彼らだって普通の人間で、そんな彼らに魅力を感じて恋に落ちることはあくまで人間として当たり前のはず

例え、それが自分の手のとどかない場所にいる人としても

自分の見えている彼の性格の側面がほんの一部だけだとしても



それだけなら普通の恋と変わらないじゃないか

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