高校の同級生 ページ15
手？
視線の先を見ると、私の右腕を向井くんがまだ掴んでいた。
「ああ！すんません！痛かったですか？」
「いえ、大丈夫ですよ！」
勢いよく手を離した向井さんが申し訳なさそうに言う。
しょっぴー怒らんといてー！
怒ってないし！
とかやりとりしてる。
そして向井さんが何かを思い出したのか、あ！と言った。
「そういえば、しょっぴーと柿崎さんって知り合いなん？」
急にどうした！なぜバレてる？！
「え！何でですか！」
向井さんは渡辺くんの方を見て聞いてたけど、
反応してしまった。
「え？いやだって、さっき柿崎さん、しょっぴーのこと渡辺くん！って呼んでましたやん」
「…そうでしたっけ？」
「はい！なんで、会うたことあるんかなーと思って」
確かに言ったかも。いや言った。
いや言ってしまった！
だってあれは、反射的にというか。
前回は宮舘くんと同級生だと教えなかったよね。
ああ、なんて言って誤魔化そう。
「ああ、あの、間違…」
「同級生なんだよ、俺たち」
私が必死に言い訳をしようと思ってたら、
渡辺くんが遮った。
…え？今なんて言った？
「え？どゆこと？！」
向井さんも驚いてる。
「だから、俺たち高校の同級生なんだよ」
「…」
「…」
渡辺くんがまたサラッと言う。
「…えええー！！！」
沈黙を破ったのは向井さん。
「ホンマ？ホンマに？え？いつから？あ！ちゃう！いつからって高校生からやもんな。やから、くん付けやったんか。え！てか何で黙ってたん！ん？ってことは舘も？え、前共演したでな？そん時何も言ってへんかったで？え？どゆこと？」
…宮舘くんの言う通り、めちゃくちゃ質問攻めで止まらない。
「向井さん、落ち着いて！」
「いや、落ち着ける内容ちゃいますって！」
「康二、一旦静かにしろ！」
渡辺くんが少し強めに言ったらシュン…ってなった。
しょっぴー…また怒った…とか小声で言ってて、ワンコみたい。
「俺と舘さんと柿崎さんは同級生で、俺と柿崎さんは3年の時同じクラスだったの。よく話してた。涼太はただ言わなかっただけじゃない？分からないけど」
「…そうだったんや、知らんかった」
「まあ、メンバーには誰にも言ってなかったからね」
「え！そうなん？…ってことは俺が1番目？」
「うん、まあ、そう言うことになるね」
「えー！やったー！しょっぴーの1番もらった〜！！！」
「お前、何言ってんの」
…同じことを思ってしまった。
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おでん(プロフ) - みかんさん» コメントありがとうございます。そう言っていただき嬉しいです！ありがとうございます！ (2021年3月4日 7時) (
レス) id: 0eda0cdbe1 (このIDを非表示/違反報告)
みかん(プロフ) - おでんはんはじめまして！このお話本当に大好きです！今までにないテイストで今後も更新楽しみにしてます(^^) (2021年3月2日 20時) (レス) id: 7b49f138be (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おでん | 作成日時：2021年2月20日 21時
