天然パーマに悪い奴はいない ページ7
銀のスクーターに乗り、店を後にする。
「あーやっぱダメだなオイ。糖分とらねーとなんかイライラする。」
『つか銀、木刀どこやったの?』
「知らね。」
『なんか察したわ。』
「おいィィィ!」
後ろからさっきの店の眼鏡が追いかけてきている。手には案の定見慣れた木刀が。
「よくも人を身代わりにしてくれたなコノヤロー!アンタらのせいでなにもかもメチャクチャだァ!」
『(すげー。スクーターわりとスピード出てるはずなのに。)
つーか律儀な子だな。木刀返しに来てくれたの。』
「いいよあげちゃう。どうせ修学旅行で浮かれて買った奴だし。」
「違うわァ!役人からやっとこさ逃げてきたんだよ!違うって言ってんのに侍の話なんか誰も聞きゃしないんだ!しまいにゃ店長まで僕が下手人だって!」
『切られたなそりゃ。』
「レジも打てねぇ店員なんて炒飯作れねェ母ちゃんくらいいらねーもんな。」
『炒飯食いたくなってきた。銀、晩は炒飯にしようぜ。』
「お、いいな。」
話が脱線する。
「アンタ母親をなんだと思ってんだ!」
「バイトクビになったくらいでガタガタうる…」
「今時侍雇ってくれる所なんてないんだぞ!明日からどーやって生きていけばいいんだチクショー!」
『げっ…』
眼鏡が木刀を振りかぶる。
「迦葉、しっかり掴まってろよ。」
『え?』
銀のお腹に腕を回した瞬間、スクーターが急停止する。衝撃で跳ね上がるスクーターに大事なところを打ち付けられ地に伏せる眼鏡。痛そう。知らんけど。
「ギャーギャーやかましいんだよ腐れメガネ!自分だけが不幸と思ってんじゃねぇ!世の中にはなぁ、ダンボールをマイホームと呼んで暮らしてる侍もいんだよ!お前そーゆーポジティブな生き方できねーのか!?」
「あんたポジティブの意味わかってんのか!?」
『おれたちだってまともな家ねーじゃん』
「迦葉は黙ってな!ったく、掴まれって言って咄嗟に銀さんに抱きつくなんてどういうつもりだよ。銀さんの貴重な糖分が鼻から溢れちゃうでしょうが。」
『最近変だよお前……』
そう騒いでいると、目の前のスーパーから1人の女がでてきた。
「あら、新ちゃん?こんな所でなにをやっているの?お仕事は?」
「げっ、姉上!」
「あ、どーも。」 『どうもぉ…』
「仕事もせんと何ブラブラしとんじゃワレボケェ!」
眼鏡の返事を待たずに殴りかかる。ゴリラの天人って地球人そっくりに進化してんの?
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sakamata(プロフ) - ぴびびさん» 令和のこの時代に銀魂再燃してしまってメソメソ筆を取った次第なんですけどまだ仲間がいて嬉しいですありがとうございます!! (4月10日 8時) (レス) id: 17e0808b09 (このIDを非表示/違反報告)
ぴびび - ふおぉぉぉぁぉお泣銀魂男主過疎っていってるので書いていただけて本当に嬉しいです泣神様です泣更新応援させていただきます!!!!! (4月10日 1時) (レス) @page4 id: 0eb447a2e9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:逆叉 | 作成日時:2024年3月6日 20時