天然パーマに悪い奴はいない ページ11
「おのれら何晒してくれとんじゃァ!」
「姉上を返してもらいにきたァ!」
「ボケがァ!たった3人で何できるゆうねん!いてもたらァ!」
一斉に銃口がおれたちを囲む。
「オイ。俺が引きつけといてやるから、テメーらは脱出ポッドでも探して逃げろ。」
「あ、あんたは!?」
「俺は俺の護りてぇもんを護る。」
銀がこちらを見る。頷き、新八とお妙の手を引いて走り出した。
「あの人を置いていくんですか!?」
『安心しろよ。ちゃんと戻ってくるから。』
そう言い終わるより早く、後ろから大群を引き連れた銀が走ってきた。
「っだァァァ!!キツかったんだ!思ったよりキツかったんだ!!」
「ほんとに戻ってきたァ!?ちょっと!1ページももってないじゃないですか!」
「馬鹿野郎!1ページ書くのは大変なんだぞ!」
『あれ、動力室じゃね?』
広い部屋に着く。脱出ポッドはなさそうだ。が、代わりに大きな機械が鎮座している。
「追いかけっこは終いやでェ。哀れやのォ。おたくら侍に護れるもんなんてもう無いで。この国も空も、ワシら天人のもんや。」
『は、そんなもん護ろうとした覚えはねェよ。勝手にしろや。』
銀がおれの頭に手を置いた。そのまま少し撫でられる。
「国だァ?空だァ?くれてやるよんなもん。こちとら、目の前のもん護るので手一杯だ。それさえ護りきれずにいままでいくつ取りこぼしてきたか知れねェ。俺にはもうこいつしかいねェがよ、せめて目の前に落ちてるもんがあるなら、拾ってやりてェのさ。」
銀はここにいる。おれにはまだ、護るものがある。
「しみったれた武士道やのォ!もうエエわ!しねや!」
こちらに銃口を向ける天人を止める取り巻き。なるほどな、大事な動力源だもんな。銃剣を取り出し、動力源に銃口を向けた。
どうやら同じことを考えていたようで、動力源に登った銀の木刀が、おれが撃つと同時に動力源を叩いた。
「ほんまにやりおった!」
船は力を失い、海へと落ちた。
『あ!?いいだろちょっとくらい!つーか風紀を乱すクズを捕まえてやったんだぞ!』
「そうだそうだ!むしろ感謝してほしいくらいだ!」
「馬鹿か!ただの盗みだよ!」
「…姉上、僕…」
「行きなさい。あの人たちの中に何かを見つけたんでしょう。見つけてくるといいわ。あなたの剣を。」
新八がこちらへ歩いてくる。なんだか晴れたような顔をしていた。
今日から万事屋がひとつ、賑やかになった。
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sakamata(プロフ) - ぴびびさん» 令和のこの時代に銀魂再燃してしまってメソメソ筆を取った次第なんですけどまだ仲間がいて嬉しいですありがとうございます!! (4月10日 8時) (レス) id: 17e0808b09 (このIDを非表示/違反報告)
ぴびび - ふおぉぉぉぁぉお泣銀魂男主過疎っていってるので書いていただけて本当に嬉しいです泣神様です泣更新応援させていただきます!!!!! (4月10日 1時) (レス) @page4 id: 0eb447a2e9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:逆叉 | 作成日時:2024年3月6日 20時