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とある本丸side
「兄弟、『舞』はこの先であってる？」
山姥切の兄弟にあたる堀川がマフラーを巻き直しながら確認してくる。
「あぁ。先に偵察、頼む」
はいはーい、と堀川は軽く返事をすると気配を感じた方へと走り出す。
「ん、国広1人で良かったのか？山姥切」
「兄弟なら危ないと感じたらすぐ帰ってくるさ。なんだ、心配か？和泉守」
「別に」
「正直じゃないな…w おい爺共。布に種をつけるな」
堀川が帰ってくるのを待ちながら鶴丸と三日月を叱る。
一体なにがしたいのやら。
「全く…じっちゃんらはなにやってるんだよ…」
獅子王は常識人で嬉しいな。
「へへ、山姥切、オナモミだらけになってやがらww ……ってぇ」
「和泉守…！！！…ったく…。おい獅子王、取ってもらえないか」
和泉守をぺしっ、と叩いてから獅子王に頼む。
「ぶふっ…ww 和泉守痛そ…ww おうよー」
「笑うんじゃねぇ…！！」
「お前が言うか」
「ははっ、よきかなよきかな」
「じじいどもはなんだ、折れたいのか？」
山姥切は凍てつくような目でつい先までへらへら笑っていた爺二振りを黙らせる。
爺共は、それはまるで狼に睨まれた野兎のようにがたがた震えている。
「はは、さっすが山姥切…ww 今一瞬あたりの空気が6度下がった気がしたぞ…。というかお前も大変だな…」
「獅子王…お前にはわかるんだな…この辛さ…。良かった…」
「ほら…俺も第ニではそれなりのやつら抱えながら隊長してるからよ…。終わったぜ、座ってよーし」
「あぁ…。助かった、ありがとう」
どーいたしまして！！！、と獅子王はにかっ、と笑う。
「しっかしなぁ…国広のやつ、遅くねぇか？まさかやられちゃいないだろうな…」
「そういやそうだな…あいつは偵察高いからかなりすぐ帰ってくるのに」
鶴丸も頭を抱えながらうなずく。
「行った方が良いかもな……。………って、兄弟！？」
だだだだだ、と堀川が、らしくない走り方で駆けてくる。
堀川は答えることなく、山姥切の布にしがみついた。
「国広！どうしたんだよ…！！」
堀川ははぁ、はぁと息をつくと溜め息をついてから嘘みたいな言葉を発した。
「…『舞』が…僕を襲ってくる検非違使6体を…たった数秒で…壊滅させた………」
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作者名：座敷童子(´・∀・｀) | 作成日時：2017年11月1日 20時
