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「もし左に避けてたら、死んでたかもしれないのに」
キルアは言葉に詰まった。渋々だが、納得した様子で今度はレイザーに狙いを定めてキルアは構えた。それを見てゴンは拳にオーラを集中させた。
「なんて凄まじいオーラの量だ」
ツェズゲラをも驚愕させたゴンは、体を沈めた。
「最初は、グー、…じゃん、けん、グーーーーーーッッ!!!」
渾身の力でボールは発射された。避けるかに思われたレイザーは、バレーのレシーブのように受け止め、ボールは完全に勢いを失って宙に浮いた。
「い、勢いはレイザーにも負けてなかったのに!」
「く、天井にすら届かんというのか…」
突然、浮いていたボールがヒソカに引き寄せられていく。
「ンン、ダメダメ♡ボールはしっかりつかまなきゃね♤」
クッション制度により、レイザーはアウト。
「『バック』……!」
一本とられた、という顔のレイザーが『バック』を宣言し、再びレイザーチームの内野は二人となった。
「キルア!ボール頂戴」
外野のビスケにパスが渡った。
「あんまり、投げるのは得意じゃないんだけどね!!」
大きく振りかぶって、球は2番に当たって2番はアウト。転がった球はレイザーが拾った。
彼から球を奪い返すのは至難だが、ヒソカの言うように一度外野を経由したものを取りに行くしかないのか。
「それじゃ、ダメだ」
「バッカ言ってる場合か、ゴン!!」
「避けても、勝ったことにはならない。正面からあの球を止めなきゃ、一生後悔する」
何か話し合った三人は、縦一列に並んだ。レイザーが指を鳴らすと、念人形が消えオーラが全てレイザーに戻っていく。
「つぎが、本当の本気というわけか」
レイザーのボールを止めるために、三人がとった行動は、合体。
「久々だな、こんなに熱くなったのは。オレとあんたたち、どちらが強いか……勝負!!」
ボールを高く放り上げ、レイザーはそれに合わせて跳んだ。
「バレーのスパイクだと!?」
音すら超越した、破壊的な球が吸い込まれるようにゴンたちまでまっすぐ突き抜けた。息をするのも忘れて、全員が成り行きを見守っていた。
「あっ、ああああああああああああああ!!!!!!」
誰のものかもわからない叫びと、床と靴が擦れる音。
ゴンがボールを止め、ヒソカは球をこぼさないようオーラで覆い、キルアがそれを支えた。
レイザーの、球を取りきった!!
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Ash(プロフ) - かなめさん» かなめさん、こんにちは。更新遅くなってすみません。ヒソカ推しの同志がいてくれて嬉しいです。 (2020年3月19日 11時) (レス) id: 15c859a546 (このIDを非表示/違反報告)
かなめ(プロフ) - 更新お疲れ様です!ヒソカ推しなのでかっこいい姿が沢山あって嬉しいです (2020年3月16日 12時) (レス) id: 70bd3babc7 (このIDを非表示/違反報告)
K(プロフ) - スーパーヒソカタイムめっちゃ笑いました!!更新がんばって下さい! (2018年3月10日 21時) (レス) id: 2984f0eef0 (このIDを非表示/違反報告)
鉄子(プロフ) - キングダムっぽい技ですねwトーンタンタンは技の掛け声として最高です!w楽しく読まさせていただいています!がんばってください! (2017年11月24日 22時) (レス) id: a0856aab8c (このIDを非表示/違反報告)
ムルムル(プロフ) - 待ってますね!頑張ってください! (2017年11月22日 18時) (レス) id: 42a08529e9 (このIDを非表示/違反報告)
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