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もぐもぐと朝ごはんを食べていると、八時になっても特に変わったことは無い。まだ到着しないのか、とゆっくりすることに決めて、レオリオやクラピカを探した。
絶えず、背中にねっとりと絡みつくような視線を感じる。時折、後ろを振り返っても誰もいない。
九時半になり、機内放送が流れた。
《大変お待たせいたしました。三次試験、トリックタワーに到着です。》
巨大な円柱型の建物に、これといった特徴はない。その真上に受験生たちは降ろされた。
豆のような人が、簡単に説明をくれた。
「試験官からの伝言です。七十二時間以内に、このタワーを生きて出てくること！」
円柱の側面を見ても、足がかりになりそうなものはない。
「オレは一流のロッククライマーだ。これくらいの突起があれば、降りるなんて朝飯前さ」
どんどん下へ降りていく彼は、怪鳥の餌食となった。どうやってもこの塔の中へ入らなければならないのか。
「でも、入り口なんてどこにもないよ？」
「ゴン、この塔の名前は？」
「えっと、トリックタワー…」
「そ。きっと何がしかの
と、言ったはいいものの、塔の上を歩き回ること一時間。
「何も起きねーじゃねーか！！」
しびれを切らしたキルアが叫んだ。
「キルア、よく見てみろ。ここにいるのは何人だ？」
冷静なクラピカは、キルアを促す。
「えっと、二十くらいか」
「二時試験を通過したのは四十三人だ」
「はぁ？半分はどこに消えたんだよ」
「おそらく、コレだ」
クラピカがコンコンと床を叩くと、音もなく床の一枚が開いた。ここに乗れば、下へ行ける仕組みだ。
「ねえ、五ヶ所そういうところを見つけたよ」
「そうだな、どれに当たっても恨みっこなし」
「じゃんけんね」
五人は、それぞれの板の上にたった。
「じゃ、しばしの別れってヤツだ」
レオリオが、ピッと敬礼する。
「ゴン、キルア、レオリオ、クラピカ。一階で会おう！」
いち、にの、さんで下へ。
トン、と着地した地点は、一歩踏み外せば真っ逆さまに落下するような、恐ろしく不安定な場所だった。
文庫本二冊くらいの広さしかない足場から、下を覗くと、静かな風が前髪を巻き上げた。
「どうやって降りればいいんだろう…」
幸い、あと七十時間くらいある。
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†NANA†(プロフ) - ページ31で、」が1つ多い所があります。 (2018年5月26日 6時) (
レス) id: 288d462176 (このIDを非表示/違反報告)
Ash(プロフ) - 不知火さん» I'm really glad to see your heartful message!! 核心をついたコメント、とても嬉しいです。ニヤついて頂けて本望ですので、電車だろうがどこだろうが、笑ってください。ヒソカの気持ち悪さを愛する作者の気持ち悪さ(？)が少しでも伝わったなら、幸い。 (2018年4月7日 15時) (レス) id: a6c8ba769b (このIDを非表示/違反報告)
不知火 - ヒソカいい性格してますよねwニヤニヤしながら見てますw (2018年4月7日 7時) (レス) id: 01371eb627 (このIDを非表示/違反報告)
Ash(プロフ) - 仙花さん» コメントありがとうございます！笑って頂けて、とても嬉しいです。ヒソカのズキューンは、もはや彼のアイデンティティだと思っています。 (2018年3月16日 14時) (レス) id: ff4e3584c3 (このIDを非表示/違反報告)
Ash(プロフ) - 土方紅葉さん» いつもありがとうございます。ニヤニヤして頂けているだけで、私、昇天します。ヒソカたまらないです。 (2018年3月16日 14時) (レス) id: ff4e3584c3 (このIDを非表示/違反報告)
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