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近藤さんの裸踊りが始まってからの宴会場はあまりに騒がしかったので
私はこっそりと抜け出し自分の部屋の前の縁側に腰をかけていた
「てめぇは近藤さんの裸踊りが始まるといつも抜け出してんな。」
声の主の方に顔を向けると相変わらず感情の読み取りづらい顔がそこにあった
「もうすぐ30にもなるおっさんの裸見て何が楽しいのよ。」
自分でも可愛くないなとつくづく嫌になる口調である
「そんな物言いじゃぁ、いつまでたってもお前さんは一人のまんまだな。」
沖田はそう私に言い放つと、私の部屋にずかずかと足を踏み入れ、敷きっぱなしにしていた布団に潜り込んだ
「何勝手に人の布団で寝てんのよ。」
「ちょっと酔っちまったから酔い冷ましてんでぃ。」
「自分の部屋で冷ましてよ。」
私の言葉は無視して、本格的に眠りに入ろうとしている。
暗がりで沖田の顔が見えないからちょうどいいなと思い私も布団に潜り込んだ。
「何の用でい。」
沖田は私に背中を向けたままである
「夢を見たの。」
私はその背中にしがみついている
「なんの？」
感情の読み取れない声が私の耳に心地よく響く
「健太郎さんの。」
私は愛しい恋人の名前を口にする
沖田は私の言葉を聞くと寝返りを打ち私と向かい合わせになった
「で、俺にどうして欲しいわけ？」
私の体をゆっくりと抱き寄せると、耳元でそう呟いた。
「...いつもみたいに。抱いて欲しい。」
私が言い終わる前か後か、沖田は私の服を脱がし始めていた。
こんなどうしようもない関係が始まったのは、もう一年も前のこと。
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作者名：華月 | 作成日時：2017年5月21日 16時
