すいません、ドタイプです。【赤 葦 京 治】��

ドタイプ68 ページ20

赤葦side




横山さんから部活が終わった、と連絡が来た。




準備を一通り終わらせ最後に持ち物の確認をする。




財布、筆記用具、参考書、ノート……その他諸々。




うん、必要な物は全部あるな。




実はこのフランス語の参考書、この前横山さんと偶然会った時に購入した物だ。




部活終わりに学校周辺の本屋を何件も回ったけど初心者向けでわかり易い参考書が無くて気づいたら練馬まで来ていた。




時間的にもこれで最後の店になるか…と思って入ったらあった。初心者向けでわかり易い参考書が。←




いやマジでなんで初心者向けの参考書こんなに無いの?みんなフランス語勉強したい時期なの?ブームなの?ってぐらい無かった。




無事参考書を購入できて少しテンションが上がったまま駅まで歩いていると横山さんに声をかけられた。




そして俺はそこで衝撃を受けた。




何故って、制服姿の横山さんが目の前に現れたから。




練習試合で会った時はジャージだったし髪の毛をポニーテールにしてたから制服姿なんて想像がつかなった。




ジャージでもわかった華奢な体は制服(特にスカート)で更に強調され色白さも目に見えた。




髪も下ろしていて雰囲気が違って自然と胸が高鳴った。




フランスの血、遺伝子強過ぎじゃね?と思った瞬間である。(正直フランスは関係ないかも知れないけど)




そして駅まで一緒に帰ることに成功したのだ。




最近、彼女と出会ってから何事においても気付けば全て彼女に置き換えてしまう癖(?)が付いてしまった。




クラスの女子が俺に話しかけて来た時、これが横山さんだったらな…とか友達同士でヘアアレンジしてる女子達を見て、この髪型は横山さんに似合うのだろうか…とか。




部活中にも頭の中は彼女だらけで昨日なんて飛んで来たボールに気付かず顔面に直撃する始末だ。めっちゃ痛かった。←




大丈夫か俺。




そんなことを考えながら家を出て練馬駅まで電車に揺られる。




今日どんな格好で来るんだろう。楽しみだな…




.




余裕を持って家を出発したため待ち合わせ時間より15分程早く練馬駅に着いてしまった。




まぁ、遅れるよりはいいだろう。




ぼーっと行き交う人達を見ていると家族連れやカップル、女友達同士、男友達同士など様々な人がいた。




日曜の午後だもんな。そりゃ人多いよな。




それから時間が経ち13時55分＿＿









練馬駅に一際目立つ日本人離れした顔とスタイルの持主が現れる。

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