39本目 ページ39
「おはよ、Aちゃん♡」
「はぁ…おはよぉAさん…こいつのこと無視してええからな？」
バスに乗った瞬間、聞き慣れた声とーまた別の意味で聴き慣れた声が私の名を呼んだ。驚いて顔をはね上げると、にっこり満面の笑みの鬱先生と、いつも通り優しい微笑みを浮かべるトントンさん。二人で狭い席にぎゅっと詰めて座られていて、少し狭そうだった。
「ぁ、おはようございます…狭そうですけどこっち座られないんですか？」
小さな声で軽く言い合いをするお2人に挨拶をしてから、自分の隣を指した。自分側の席には1人座る分には十分なスペースがある。私は成人男性よりかは流石に小柄なので、元々広い席なのもあって、お2人のどちらかは私の方に座れるだろうに。
「えっ…じゃ、じゃあ俺…座らせてもらおかな…。」
不思議に思ってお2人を見つめていると、トントンさんがぎこちなく立ち上がる。そのままぽてっと私の隣に座ったトントンさんは、鬱先生を軽く睨みつけた。
「なんやのトンち、お顔怖なってるで？」
「お前が居るからAさん気を遣ったんやろが。」
飄々とした態度でトントンさんを避ける鬱先生と、そんな鬱先生を未だ睨み続けるトントンさん。身内間の距離だとか、私のことを気遣ってくれるところだとか、2人だけだと見れない所が見れて、なんとなくそわそわしてしまう。推しなのもあってか、お二人それぞれの挙動に一喜一憂してしまう自分にほんの少し嫌気が差した。
「私は全然大丈夫ですよ、なんなら私立ちますし！」
そんな罪悪感に似た嫌気に笑顔で蓋をする。少し笑いながら声を発した私に、お二人が同時に顔をむけて、それぞれ表情を変化させた。トントンさんは、少しだけムッとした顔に、鬱先生は、ニヤニヤと何かを含んだ笑顔に。
「いやAさんが我慢する要素ないやろ。」
「トンちAちゃん大好きやからそんなこと出来ひんよ〜。」
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鈴華(プロフ) - 暇人な名無し__低浮上ガチ勢さん» 純愛いいですよね！！読んでいただいてありがとうございます！年齢は、一応20代のイメージで書いていますが、はっきりと年齢を評価する予定はないので、ご想像にお任せします…って感じですね。流石に60代とかは無理がありますが…（笑） (2021年9月25日 9時) (
レス) id: a228d6db47 (このIDを非表示/違反報告)
暇人な名無し__低浮上ガチ勢(プロフ) - 純愛ってやっぱりいいですね…！もどかしくもあるけど心がほんわかします。あと、tnさんって何歳位をイメージして書いていますか？大体この辺かな〜位でも……お願いします！ (2021年9月25日 9時) (レス) @page24 id: a2e3bf4b62 (このIDを非表示/違反報告)
鈴華(プロフ) - 愛月咲良さん» いいですよね！！もどかしキュンキュンできる小説を目指しております！！ (2021年5月14日 18時) (レス) id: 8eeebd5c33 (このIDを非表示/違反報告)
愛月咲良(プロフ) - うんん…これはほんとに悶える…恋愛物ってやっぱ良いですね…！！ (2021年5月13日 15時) (レス) id: 4a6d894003 (このIDを非表示/違反報告)
一月鈴華(プロフ) - レノさん» ありがとうございます〜！！完結までよろしくお願いします！！ (2021年5月2日 19時) (レス) id: a228d6db47 (このIDを非表示/違反報告)
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