社畜はメイドに恋をする。【観音坂独歩】

十六歩目 ページ17

「おい、一二三。」

「んぁ？なーにー？」

「女の子って何もらったら喜ぶんだ。」

「……独歩、、、もしかして彼女できたの！！？ていうか、やっぱり休日にオシャレしてたのってまさか！！」

「いや違うぞ。」

「そっかぁそっかぁ……独歩に彼女かぁ…俺っち寂しいけどなんだか嬉しいよ…。」

「……。」




こいつ、話聞いてないな……。
まぁいいか←


仕事から帰ってきて、今日は一二三が休みのため久々に2人で晩飯を食っていた。
この間のバレンタインの時に天使であるAちゃんから手作りのケーキを貰って食べたが本当に美味しかった……。そのお返しをする為にホワイトデーまでまだ少し時間があるし女の子の事なら俺よりまだわかる一二三に聞いたわけだ。




「なになに、どんな子なの？？」

「だから違うって…」

「またまたぁ、で、どんな子？」


完璧に勘違いされてる……。
でも、どんな子か。そうだな、



「……優しい、子。」

「ほぇーー…独歩ちん良かったね。」

「え、何が？」

「今答えた時、気づいてないと思うけど嬉しそうな顔してたよ！」

「……。」




一二三に言われて驚いてしまった。……俺、無意識にそんな顔してたのか？ニヤニヤする事はあるけど今さっきのは本当に無意識だったみたいだ。



「ぁ、そうだ。何もらったら嬉しいか、だっけ？？」

「ぁ、あぁ。」

「それってさ、独歩が1番分かってんじゃないの？」

「え？」

「だから女の子でも一人一人違うっていうか。その子が嬉しいって思うものは独歩しかわからないと思う。」

「…そうか。」

「うん！まぁ、時間があるならもう少し悩んでも良いんじゃね？」

「そう、だな。」





俺が1番分かってる……か。一二三が焼いてくれた焼き鮭を口に運びながらAちゃんの顔が浮かんだ。……天使だ、………いや、いやいやいやそうじゃなくて何をプレゼントするかだよな。確かにまだ時間はある。今度ショッピングモールに行こう。

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