【銀魂】山崎退は３２歳にして ようやくモテ期を迎えていたようです【終】

決断１７歳 ページ10

こうなってからずっと思ってた。



こんな事で本当に友達になれてるのかって。







芳は私を本当に友達だと思っているの


なんて普通なら考えてはいけない事も考えてしまうくらい。







言いたいことを全部言えたはずの今なら分かる。


私は…







芳が間違った道を進んでしまいそうなら、友達である私が正しい道へ戻してあげる。



私はそんな友達でいれたら良いって思ってるんだ。







そんな青春映画みたいな話。



弱い私には到底考え付かない訳だけど。








貴「私はいつだって芳の味方でありたい…だから大丈夫だよ芳。


もしも本当に危なかったら、私が…」








今までのように…助けたい。








黙って私の話を聞いてた芳は、何故か大きく深呼吸をした。



落ち着こうとしている…？









芳「この後…アイツに会うんでしょ…」






貴「へ？あぁ…うん…」







間抜けな返事をする。



芳の視線は店の方に向いていた。









芳「ここは私が代わる。アンタは家帰って休んでて」





貴「え？」





芳「ごめん…」








芳は掠れ気味の声で呟く。






その声に私はこれ以上何か言う事は出来なかった。







芳は…少しでも分かってくれた。

そう信じたい。








貴「山崎さんはここに戻ってくるよ。それとここはね…」






芳「…何？」





貴「…ううん、何でもない」









山崎さんには…他に好きな人がいるんだって事は軽く話してたけど。







そのあと…


フラれたんだから気にしない方がいいって芳が笑って受け流してたのを思い出した。









この判断が正解かどうかは私には解らない…けど。






山崎さんの好きな人が、ここにいるって喋ったらダメな気がした。







これ以上…山崎さんを傷付ける真似はしちゃいけない。









貴「ありがとね、芳。

"また後でね"」









だから…山崎さんに全部話そう。






全部話して、芳と一緒に謝ろう。


許してくれないなら私が…









去ってく芳を見送りながら、またそんな事を考えた。









貴(あ…確か山崎さん、お弁当食べたいって言ってたなぁ)








作ってきたら…私を許してくれるかな？

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