真17歳 ページ9
ずっと言えなかった事。
今でも正直言おうかどうか迷ってる。
でも……
貴「ごめん…ほんとはずっとこんな事やめさせようと思ってた。
私には…もうあの人を騙し続けられない。
騙すには…私はあの人の事を少し知り過ぎたんだと思う…。
だからきっと芳も…」
芳が優しい人を騙すなんてことしないって
私はちゃんと分かってる。
分かってるはず。
友達だもの。
芳「え…ちょっ…何言うのよ?」
貴「……っ」
芳「終わりにしようって言うの?せっかくここまでバレずに来れたのにやめちゃうの?」
せっかく?
ここまで?
芳の言葉一つ一つに反応して、頭がズシッと重くなってく。
芳「アイツ…警察なんだよ?このまま暫く手の平で転がせとけば、私達の生活も安泰するはずなんだよ?だからここまで二人で頑張ったんじゃん!」
貴「芳…っ」
芳「ほら…アイツ地味だし、上司にメッチャいびられてたし、女に免疫ないっぽいし……だからさ。
弱みを握られている立場なんだって自覚させとけば、こっちの言う事何でも聞いてくれるはずよ。
男なんてそんなモノだよ?
昔一緒に見たサスペンスドラマにもいたじゃん?
Aを助けてくれたのだって…それはアイツも一応警察だし、保護しないと立場が」
貴「やめてよっ!!」
辺りに響く、自分の声。
息が乱れて、荒々しい呼吸を繰り返す。
そんな事はどうでもいい。私なんてどうでもいい…
固まった表情で棒立ちしてる芳を目の前に、取り返しのつかない事をしたんだと言う事実が重く圧し掛かる。
貴「そんな…ひどいこと言わないで?いくら何でも…芳がそこまで言うなんて間違ってるよ。
大丈夫だよ…
芳はまだやり直せる。どんなに悪い事したってやり直せるんだよ?
それに私もいる。私だって共犯なんだから、芳は一人じゃないよ?
一人になんて…絶対にしない」
昔からそうじゃない。
必死に口角を上げて、笑顔を作って、芳を安心させる一心で。
私の思いとは裏腹に、芳は肩を震わせてる。
芳「なんで…そんなに…アイツを庇うのよ。
今は彼氏だけど…結局は赤の他人じゃん。
でも私達は…友達じゃん。ともだち…なのに…」
うん。そうだよ。
貴「友達が間違った事をしてるなら、それを止めるのが友達の役割なんじゃないの?」
だからこそ…
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沙月(プロフ) - 友達としてのところはマジで笑いました...二回くらい読み直したかも。そして、最後見たときの僕の突っ込み。『ちぇ。恋愛じゃねーのかよ。(途中までいい感じたったのによぉ?そしてザキ、怖いよ?ん?)』という情緒不安定でした。 (2019年4月10日 1時) (レス) id: b7d8d46a43 (このIDを非表示/違反報告)
綺羅(プロフ) - 雪さん» そうですね。幸せになってほしいです。コメントありがとうございます。 (2019年1月3日 14時) (レス) id: e5295f2ff6 (このIDを非表示/違反報告)
雪 - 山崎どうか幸せになってください (2019年1月3日 12時) (レス) id: 55babfbb1a (このIDを非表示/違反報告)
ハーレクイン(プロフ) - 作者様の作品よく読ませてもらってます!坂本さん最推しなので嬉しいです!最近山崎も好きなのでなんかもう楽しかったです!これからも頑張って下さい!山崎&坂本さんの作品沢山作ってくださいね!(図々しい) (2018年9月6日 23時) (レス) id: b56fa1b191 (このIDを非表示/違反報告)
桜 - いい話ですねー(*`・ω・)ゞ (2018年8月20日 19時) (レス) id: 253e047399 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:綺羅 | 作成日時:2017年1月13日 20時