一人の１７歳 ページ46
山崎さんからニッコリと満面の笑みを向けられると…
目の前の芳も、そして私も背筋がゾクリと震えた。
ダメ
これは…不味いヤツだわ…。
そう確信した私は、顔を青くして佇んでる芳の肩に手を乗せて耳打ちする。
貴「芳…ここは私に任せて」
芳「え？でっでも…」
貴「大丈夫、大丈夫」
不安気な表情の芳に、そっと微笑みかけてから…山崎さんに車椅子で近付く。
その時、山崎さんの顔から笑みがふっと消えて…それがまた怖くなった。
けど…
貴「こうして一人のAとして面と向かって話すのは…初めてですよね」
話がしたいという気持ちは増すばかりだった。
山崎さんは私からプイッと目を逸らす。
山「…最初は信じられなかったよ。君たちが揃うまで、ずっと…二人の女の子に騙されてたなんて…」
貴「……ごめんなさい」
ゆっくりと…頭を下げた。
頭を下げたまま話を続ける。
貴「ずっと謝れないままでした。
悪い事したら真っ先にしないといけない大事なことなのに…
山崎さん。言いましたよね。「許されない事をしたのに、許して貰おうなんて勝手過ぎる」って。
私達のした事は許される事でも、ましてや許されようとも思いません。
でも…彼女の、私の親友がした事は…周りからすれば自業自得かもしれないけど、私にはそれだけじゃ片づけられません。
彼女はこんな事をしたのは私が原因です。
だからどうか彼女だけを責めないで下さい。
罪を償うのは私も一緒です」
芳「は!?ちょっ…A!?」
貴「芳は私の親友です。そして私も芳の親友で、家族です」
貴方一人に全てを負わせない。
それは身代わりだなんだなんて関係ない、
大切な人ならば当たり前のことだから言える事なの。
私…ずっとこんな事を胸を張って言ってみたかったんだ。
今までずっと私は身代わりとして生かされてるんだとばかり思って、大切な事を忘れていた。
それに全て気付けたのは、今顔を上げて見てる目の前の彼に会えたからだ。
山「別に…そこまで思い詰めて欲しいなんて思ってないよ。
女の人に騙されるなんて慣れてるし…それに君は …」
…そんな事、言わないで。
確かに騙したけど…貴方が思ってるようなものじゃない。
だって私…
貴「私は…山崎さんに会えて良かったと思ってます！」
ラッキーアイテム
革ベルト
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沙月(プロフ) - 友達としてのところはマジで笑いました...二回くらい読み直したかも。そして、最後見たときの僕の突っ込み。『ちぇ。恋愛じゃねーのかよ。(途中までいい感じたったのによぉ？そしてザキ、怖いよ？ん？)』という情緒不安定でした。 (2019年4月10日 1時) (
レス) id: b7d8d46a43 (このIDを非表示/違反報告)
綺羅(プロフ) - 雪さん» そうですね。幸せになってほしいです。コメントありがとうございます。 (2019年1月3日 14時) (レス) id: e5295f2ff6 (このIDを非表示/違反報告)
雪 - 山崎どうか幸せになってください (2019年1月3日 12時) (レス) id: 55babfbb1a (このIDを非表示/違反報告)
ハーレクイン(プロフ) - 作者様の作品よく読ませてもらってます！坂本さん最推しなので嬉しいです！最近山崎も好きなのでなんかもう楽しかったです！これからも頑張って下さい！山崎&坂本さんの作品沢山作ってくださいね！(図々しい) (2018年9月6日 23時) (レス) id: b56fa1b191 (このIDを非表示/違反報告)
桜 - いい話ですねー(*｀･ω･)ゞ (2018年8月20日 19時) (レス) id: 253e047399 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：綺羅 | 作成日時：2017年1月13日 20時
