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トラウマ17歳 ページ19

色も写らない、音も聞こえない、

まるで世界から疎外されたような気分に陥る。







体の動きに任せ、前に進んでくと…









貴「……あった」









お弁当箱が視界に入る。






あぁ…私コレを探してたんだ。


ちゃんと置き忘れたままの状態に安心した。









…流石にこれは山崎さんには渡せないけど。









ここに来るまで

最後に見た、救急車で運ばれてった彼の姿が頭から離れなかった。









もう大丈夫。


今頃病院で安静にしてるはず。






何度目かも分からない自己暗示をしていた時だった。









「おっ…あの子可愛くね?」




「いいね〜。なぁお嬢ちゃん?俺らと遊ばない?」









え…?



嘘っ…私?








俗にいうナンパと言うものをされてると理解出来た途端、



さっきとは別格の不安と緊張が私の全身を支配する。









とりあえず断らないと…









そう思い背後を伺った。









貴「は…はい?私ですか……」







「……えっ…」









私の顔を見た彼等はあからさまに体を強張らせる。






期待してたのと違う、という表情で。









「チッ…天人かよ。行こうぜ」


「お…おぅ」








彼等が背を向けて去っていったのを見て、ようやく今の自分に気付けた。









リボンないんだった。








時々道行く人が私をチラチラと見てるのにも気付けた。





何だか…昔を思い出す。









その光景がずっと…頭の中で再生される。







彼等が去っても、





お弁当を作り直してる間も、ずっと…









もういない母の姿が頭の中で鮮明に浮かび上がる。





人間の男を信用するな、とお馴染みの台詞を今隣で言ってるような気がした。








おかしいな。


さっきまで山崎さんの事ばかりだったのに…









「天人」である事を指摘されただけで、こんなにも自分の記憶で一杯になってく。















山崎さん(にんげん)に知られたら・・・」






なんて。









貴(帽子被ってこう…)









嫌なもの全部を振り払いながら、さっさと仕上げにお弁当箱を風呂敷で包んで手に持つ。









窓から覗く空は夕焼けですっかり赤く染まってる。






私の足は自然とそこに向かっていた。









「行っちゃうの」









目の前に人影が立ちはだかるまでは。





その存在に不思議と驚きはしなかった。









貴「……芳」

怒る17歳→←弱虫17歳


ラッキーアイテム

革ベルト


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沙月(プロフ) - 友達としてのところはマジで笑いました...二回くらい読み直したかも。そして、最後見たときの僕の突っ込み。『ちぇ。恋愛じゃねーのかよ。(途中までいい感じたったのによぉ?そしてザキ、怖いよ?ん?)』という情緒不安定でした。 (2019年4月10日 1時) (レス) id: b7d8d46a43 (このIDを非表示/違反報告)
綺羅(プロフ) - 雪さん» そうですね。幸せになってほしいです。コメントありがとうございます。 (2019年1月3日 14時) (レス) id: e5295f2ff6 (このIDを非表示/違反報告)
- 山崎どうか幸せになってください (2019年1月3日 12時) (レス) id: 55babfbb1a (このIDを非表示/違反報告)
ハーレクイン(プロフ) - 作者様の作品よく読ませてもらってます!坂本さん最推しなので嬉しいです!最近山崎も好きなのでなんかもう楽しかったです!これからも頑張って下さい!山崎&坂本さんの作品沢山作ってくださいね!(図々しい) (2018年9月6日 23時) (レス) id: b56fa1b191 (このIDを非表示/違反報告)
- いい話ですねー(*`・ω・)ゞ (2018年8月20日 19時) (レス) id: 253e047399 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:綺羅 | 作成日時:2017年1月13日 20時

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