story8 ページ9
今日はClose⊶クローズ⊷のライブだ
なんとかチケットを取ることができた
出張もまだだし、今日は存分に楽しもう
と、したのだが
「ゆとりのやつ、おせぇ・・・」
待ち合わせ場所にゆとりが来ない
時間はとうに過ぎている
連絡も来ない
「どこほっつき歩いてんだ」
イライラが溜まってくる
遅れるときは必ず連絡いれるのに・・・
イライラと同時に最悪の事態が思い浮かぶ
まさか、な
「もるでお〜!」
「おせぇ」
「ごめん!連絡入れようとしたら電池切れちゃって・・・」
「ったく、次から気ぃ付けろよ?」
こっちは気が気じゃなかったんだからな
「あ、心配してくれた〜?」
「してねーよ。さっさと行くぞ」
「は〜い」
・
「うわ・・・」
何この数・・ほんとに1000人か?
「あ、そっか。もるでお初めてだよね。こっちにドリンク売ってるから、行こ?」
「あ、あぁ・・・」
なんだ・・ゆとりが頼もしく見える
「もるでお!手、出して!」
言われたとおりにする
「ありがと!えーと、『もるでおとライブ!楽しみー!』っと」
ぴ、ピースにしててよかった・・・
・
俺たちは運よく前の方での参加となった
「こんばんはー!今日は来てくれてありがとう!短い時間だけど、楽しんでってね!」
わー!!と湧き上がる歓声
「早速一曲目いこうか!」
このライブの曲は全てバンドカバーらしい
知っている曲も多々あった
「よーし!次はあれ、いっちゃおう!」
あれ?
「皆!いくよ!せーのっ!」
一斉に手があがる
「もるでおもあげて!」
と、ゆとりに強制的にあげられる
何が始まんの
「ありがとー!じゃあ、そこの貴方!舞台にあがって!」
え
「もるでおやったじゃん!」
指さされたのは俺だった
え、え?
混乱したまま俺は舞台にあがる
「今日はこの方!よろしくね!」
はい、とマイクとイヤホンを渡される
「初めてさんだね。これはね、私と一緒に歌おう!って企画なんだ。毎回やってるの。そして今回は貴方が選ばれた。メインは貴方!自由に思う存分歌おう!」
指定された位置に立つと、曲が流れ始める
あ、この曲・・・
また、歌えるとは思わなかった
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作者名:罪夜 | 作成日時:2017年8月27日 23時