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kota. 9 ページ31

「何でわざわざ、この島に。」


「この島に美容室がないから。

 床屋さんは、ある。

 でも、若い男女がこぞって使えるような美容室と呼べるものはないんだ。」


「床屋と美容室は何か違うのか。」


「昔はカミソリを使うか否か、って言う差があったみたいだけど、今の機能としては同じかもしれない。

でもこの島の人にも美容室っていうものを、使ってみて欲しいんだ。

もっと手軽にお洒落を楽しんで欲しいな、と思って。


縁起でもない話だし、そうなって欲しくないけれど、もしかしたらこの先、この島の人数はどんどん減っていくかもしれない。

若い男女なんて、いなくなるかもしれない。

けれど、それでもこの島で美容室を開いてみたいんだ。


この島に美容室に来るためだけに来る人が増えるくらいにね。

この島は、とってもいい島だから、さ。」



俺はふうん、と返事をした。

雄也がそこまで将来のことを考えていたなんて、知らなかった。

遊びが目的で東京へ行く俺にとって、就職なんて先の話。
何も考えずに上京する俺は、どこへ向かうのか。



話す言葉がなくなった俺は、ついさっきの事を雄也に話すことにした。


「俺さ、さっき光から告白されたんだ。」


「へぇ。

 なんて返事したの。」


「今はその気持ちに応えられない、って。」


「振ったんだ。」


「うん。」


高木は海の方を向いて、少し考えこんだ様子だった。

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鶏飯(プロフ) - ひかりさん» 番号飛ばし、ご指摘ありがとうございました。いゃぁ、ついやってしまいました…。これからもよろしくお願いします! (2017年4月10日 21時) (レス) id: b5fd4be1cc (このIDを非表示/違反報告)
鶏飯(プロフ) - よーかさん» ありがとうございます!とっても嬉しいです!これからもよろしくお願いします! (2017年4月10日 21時) (レス) id: b5fd4be1cc (このIDを非表示/違反報告)
鶏飯(プロフ) - みるみるみるきーさん» 良かったぁ…。綺麗になっていく光ちゃん、にやにやしながら書いてました。(←ヤバイ奴ですね…。)これからもよろしくお願いします、姉上! (2017年4月10日 21時) (レス) id: b5fd4be1cc (このIDを非表示/違反報告)
鶏飯(プロフ) - みちさん» ありがとうございます!そう言って頂けて、とても自信になります。これからも書いて行きますので、どうぞよろしくお願いします! (2017年4月10日 21時) (レス) id: b5fd4be1cc (このIDを非表示/違反報告)
鶏飯(プロフ) - いののんさん» ありがとうございます!光ちゃん、綺麗になっていく過程書くのは、凄く楽しかったです!たかいのとは対照的なやぶひかの結末は続編でも書いて行きます! (2017年4月10日 21時) (レス) id: b5fd4be1cc (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:鶏飯 | 作成日時:2017年3月23日 20時

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