検索窓
今日:4 hit、昨日:0 hit、合計:7,073 hit

愛しい君たちへ ページ2

.








.








.





目を覚ませば、青い無邪気な瞳が目に入りました
覚束無い記憶を辿りながら、この人たちに助けられたのだと思い出し、私はあなたたちに出会ったのです


「あっ、目ェ覚めたアルカ!銀ちゃーん!新八ィ!」

「…よぉ、姉ちゃん、大丈夫かい」
「よかったぁ、心配しましたよ!」









.







「…誰」


それでも警戒心を解かない私に、あなたたちは驚きもせず心配する声を掛けたのを覚えています

初めて触れた人の優しさは、不器用で粗雑で、だけど真っ直ぐな、とても強かなものでした









.






.





「A!行くアルよ!かぶき町の女王が特別に案内してやるアル!」

「____Aさん、どうですか、かぶき町は」

「バカ言ってんじゃねえA!俺たちゃてめえの家族だろーが!」









.









「………家族」


親も家族も知らない私にそれを教えてくれたのは、紛れもないあなたたちでした

傲慢で図太くて粗雑で野蛮で
だけど真っ直ぐに注がれるその愛が
私はただ大好きでした









言葉なんて交わさなくても
甘い言葉なんてなくても

それでも




道を踏み外してしまったときには殴ってでも、己の拳と心を痛めてでも連れ戻してくれる友の姿

ただ真っ直ぐ前を歩むあなたたちの背中

いつしか示された道標

隣を向けば拳を突き上げた『ダチ公』が不敵に笑っていて









.








いつしか、真っ白だった筈の私の世界は銀や赤や青や、色んな色に染まっていて

混ざりすぎたそれはきっと、他人から見たら汚い色なのかもしれない







でもそれが

私の笑ってきた世界なのです








.

愛しい君たちへ→←愛しい君たちへ



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (18 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
4人がお気に入り
設定タグ:銀魂 , 死ネタ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

白雪 - 泣いてしまいました。こんなに素晴らしい作品を見たのは初めてです。頑張ってください。 (2019年8月8日 19時) (レス) id: 03f6bf06e7 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ティアー x他1人 | 作成日時:2019年1月19日 22時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。