7話 ページ8
武藤康宏side
集会が終わり、三途と帰っている時だった
日付が変わる時間帯でも、まだアイツの家が明るかった
親御さんは夜勤だろうし、Aは夜更かしはしない
「三途、今日はここでいい。気をつけて帰れよ」
「ハイ！隊長もお勤めご苦労様です｣
車が去るのを見送ったあと、Aの家のインターホンを鳴らす。しかし、応答はなくドアに手をかけるとガチャ…と、普通に空いた。
「普段こんなことねぇのに……まさか、倒れてねぇだろうな」
部屋を確認すると、ある部屋の前に荷物が置かれていて
その部屋に入ると、Aが丸まって寝ていた。
「ったく、、こんなところで寝るなよ」
『……ん、、やすひろ』
手を広げるAにイラッとするが、しぶしぶ姫抱きして部屋に連れていく。
Aが甘える時は、たいてい辛いことがあった時だ
あの部屋にいたんなら、大会が近いのか
そっとベットにおろすと、肩まで布団をかけてやる。
よく見ると目元が濡れているのに気づいた
「……」
“もう、柔道やめる”
･
･
･
少年院から出た俺が
学校でAと再会した時、それは酷い有様だった。
その日、昼から登校すると“柔道部で揉め事が起きた”と騒ぐ生徒たちからそう聞こえた。
まさかな…と思い、武道館へ行くとそのは地獄絵図
男女関係なく道着を着てる生徒が何人も倒れていた。
＿＿その中心にいたのがAだった
男子部員が３人がかりでもAは止められない
早く止めなければ犠牲者を増やすだけだった。
「A、何してんだ」
『……』
そう呼びかけると、そこで初めて手が止まった。
その時の泣きそうな、苦しそうな表情は忘れられない
手を引いてその場から逃げ出し、人の来ない場所までAを連れてくると、何があったを聞いた。
『……私、もう柔道やめる
傷つけるけるために、強くなりたかったわけじゃない』
昔から、喧嘩で怪我をして帰って来るのが日常だった
コイツが柔道を始めたのも、怪我ばかりして帰ってくる俺を心配してだった。
俺は、強さを喧嘩にしか使えなかったし
挙句の果てに、傷害で少年院まで入っちまう始末だが、コイツは、違う。
「やめたいのか？」
『……辞めたくない』
「なんだかんだ言って好きなんだろ、柔道
俺と違って、悔やめんなら大丈夫だ」
『で、でも…！』
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為人(プロフ) - ふらんそわ。さん» ありがとうございます´`* 頑張ります (2022年1月16日 21時) (
レス) id: 8ac863d303 (このIDを非表示/違反報告)
ふらんそわ。 - 面白いです‼︎続き気になるッ…‼︎‼︎ (2022年1月15日 0時) (レス) id: 149dedba41 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：為人 x他1人 | 作成日時：2021年10月31日 23時
